私にしては珍しい「血と死体がたくさん」の漫画を読んだ。
しかもこれが最終巻。
70年に亘る「羊殺し」の犯人捜しの物語と言える。
この物語は、日本に「オキナガ」という長命な特殊体質を持った人が一定数いて、普通の暮らしの中にも紛れ込んでいると言うモノ。
だから普通の人が普通に年を取るのに、オキナガ体質の人は400年も500年も老けずに生きる。
オキナガ体質は後天的にその体質になる人が圧倒的に多い。
従って、オキナガ体質になったときの年齢の見た目のまま、ずっと生き続けるわけだ。
さてこの最終巻では、羊殺しの犯人が捕まる。
圧倒的に面白いかと言うと、気持ちは半分苦しくなった。
私は「長生きは人生の毒」という考え方だ。
それは99歳まで生きた曾祖父の人生を思うと、長生きが素晴らしいとは言い切れないと思っているからだ。
平均寿命より大幅に長生きした曾祖父は、それによって自分よりもうんと若い人たちの訃報に人一倍接してきた。
それと物語のオキナガは、ケガをしても死ぬことは滅多に無い。
だから痛い目にあっても蘇生する。
私なら、もう二度と骨折はしたくないと思うが、オキナガでは骨折くらいならすぐ治るので何度も骨折するだろう。
しかもその体質を利用して、第二次大戦では沖縄戦にかり出される場面もあったのだ。
長生きをすることはどんなことなのか、それを改めて考えた作品でもあり、オキナガ体質が空想世界の物語で本当に良かったと思っている。
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makoto
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