私が年に一度は食べないと落ちつかない梨、新星(しんせい)。
あまり流通ルートには乗らない品種だが、もう30年前から私が好きな梨ナンバーワン。
父は私の味覚に首を傾げる。新星がナンバーワンだなんてあり得ないと。
彼は幸水が一番だと思っているのだろう。
私から言わせれば、それは農家の手間がかかっているから、苦労しているから、と言いたい。
確かに美味しいけれど、あれはお遣い物の味だ。
気軽に食べるなら、梨らしいザクザク感と程よい甘さ、ジューシーさなら新星が普段使いの美味しい梨だ。
私は豊水の酸味が昔から苦手なのと食感が好きになれない。
最近はあきづきもなかなか好きな味。
新星は、見た目が梨らしくない。梨は扁平か形が多いがこの品種はリンゴのような形。
だからスーパーマーケットではなかなか売りにくいらしい。
だから直売所向けの品種と言えるだろう。
この世の中から新星が無くなりませんように!
☆☆スゴく嫌な話☆☆
昔、山形県のある選挙事務所から注文があった。「いま選挙中で新しく立候補したからぜひ「新星」という品種の梨を選挙お手伝いに来ている人たちに振る舞いたい」と言って大量注文が入った。すると数日後その選挙事務所から「全部腐っていたから代金は払えない」とのことだった。
私の両親はそんなはず無い!と怒ったが調べる術が無かったので、泣き寝入り。数年後、インターネットの普及で私が調べる。
そいつ、落選していた。落選したから支払うのが惜しくなったのだろう。
ちなみにこの一件以来、実家では選挙関係で大量注文が入っても受けるのをやめた。よい判断だ。