この日も早朝はムチャクチャ寒いのに、バイクの気温計は1℃。
も〜、そんなはずないよねぇ、というくらい冷え冷えした空気感と果樹園の降霜地面でした。
果樹園に太陽光が当たって暫くしないと霜が融けないし、水分でベチャベチャなので枝束ねもちょっとだけ苦労します。
それから癒合剤塗布をして、この日は久しぶりに十字結びをしました。
棚と呼ばれる鉄線が張り巡らせてある果樹園ですが、鉄線が交差する場所をスズランテープで結びます。
とはいえメイン農産物の棚だけで、サブ農産物のぶどう棚は十字結びをしません。
十字結びの効果が実感できるのは、防鳥網の展張や収納作業時と、台風襲来の時。
十字結びをしても、太陽光等による劣化でだいたい3年くらいでほつれてしまいます。
今回はその補修となりますが、結び目が取れてしまった場所を探しながら作業します。
1時間くらい作業しましたが、40か所くらい補修しました。
だがしかし、これはほんの一部です。
午後は母と2人で北側にあるイチジク畑で剪定をしました。
このイチジク畑は平らな小さな畑なのですが、その畑に続く野良道が崖というか、急峻な土手を降りて行きます。
滑りこそしませんでしたが、野良道なのでかなり怖い坂道です。
昨年は父がこの坂を下って、イチジクの剪定を教えてくれました。
思えば当時、父はこの坂をよく上り下りできたものだ、と。
さて兄と母から少し相続のことを教えてくれました。
果樹園の一部の生産緑地登録を解除するかもしれないとのこと。
これは時期はいつになるか不明なものの、いずれ農地が減ることを意味します。
私からは「今後何があっても、お母さんとおばあちゃんが死ぬまで住む所と生活に困るようなことにならなければ、私は何だっていいです。2人で好きに決めてください」と注文を付けました。
実際のところ、実家の農地はあと10年維持できるかどうか、という瀬戸際、風前の灯です。
それなら、あとは祖母と母が死ぬまで安心して生活できる環境を残すしかないじゃん、と。
ところが母は私の言葉を「オマエ、何言ってんの?」状態なんですよねぇ⋯。
あーあ、母はな~んにも分かってないんだなー。
母の頭の中のお花畑を、ぜーんぶ草刈機で刈り取りたい⋯そんな失望感がありました。
母はせいぜい1年先の話くらいしか考慮していません。
一方、私は母が思わぬ長寿を得たとして最長20年生存することを話しているンですけれどねぇ。
兄も持病がありますから、本人もいつまでも農業ができるとは思っていないようです。
私は兄が農地を維持し、農業を続けたい、そのために人手を確保したいと思う間はお手伝いをします。
でもその思いだけでは兄が農業を続けられないのなら、スッパリ諦める、と決めてもいます。
次回も楽しくお手伝いしたいです。