まだまだ大雪の後の除雪が進まない夜。貸し自転車の並べ方が完璧。
滑って転びそうだからと言ってがちがちに緊張していたら余計に危ない。
そんなときはこんな所を見ると吉。数秒の内にしっかり足下を確認できる
ようになると思いますよ。
なかなか魔法にならないけれど、お気楽におつきあい下さい。
「Qure!」9
機関長
魔法力測定器、それが、ぴたりぴたりと魔法使い達の
実際の力を言い当てるものだから、それなら子供達の成績を
測る道具にも使おうということになり、一時魔法教育の世界で
かなりのブームとなった。作製された機械は原理を
理解されないまま、なぜかどれもきちんと動いている。
「魔法は何が出来るかじゃなくて、
何に使えるのかだって言うけれどなあ、ノエル」
「俺も魔法力の測定のたびに自分の価値を
測られているみたいでいやだな。」
これほど原理は分からないままにも実際に役立つ道具はかつて
なかったので、機関長は天才の名をほしいままにしている。
天才過ぎて理解できないほどすごいのだ。世界中のそんな思い込みから、
このペリオディック号の新型エンジンは、誰にも、その動作原理が
理解されることもないまま莫大な費用が集まった。しかし、そろそろ
乗組員さえエンジンの試運転がいつまでも行われないことを気にし始めた。
「なあ、この船のエンジン、本当に動くのか?」