安曇野にあるアートヒルズ、ガラスの館なのだ
結構人手があって驚いたのでした。エントランス
で上を見ると照明器具までガラスで出来ているのですね。
とにかく周りが白一色だから、こんなランプが紅一点
ちょっと暖かくなりました。これ、以外に→付けるのが
難しかった。
「Qure!」10
「本当は出帆前にテスト航海する予定だったのに、また、延期だ」
「機関長の言葉が本当なら、だれも使ったことのないエネルギーを
タダで利用して無限に航海できるらしいが、どうしてそんな夢みたいな
話に資金が集まったのかねえ」
「帆走だけだと一年の航海予定が二年に延びちまう。実は動きません
なんていわれる前におれはこの船から降りたいよ」
その頃、機関室の大テーブルには、エンジン開発者の機関長と数体の
セイラーに似た青色のロボットが広げられた図面を見ながらなにやら
部品を組み立てていた。
「さあ、オイラー君達、もう少しだ」
「とんだところで論理矛盾が噴出してしまった」
「この新型エンジンは、論理の矛盾を三つかけ算すると矛盾ではなく
なるという発見で出来ているのだよ。先にあった大型矛盾と同程度の
矛盾をもう一つ見つけたつもりが、ちょっとだけこの船の大型の
エンジンにするには格不足だったとは、まったく、やってみないと分からないものだ」
さすがに天才の言うことは違う。そんなでたらめな理屈でいったい
どんなものが出来たのだろうか。これを聞いたらスポンサーも慌てて手を引くに違いない。