今回は「はじめての離乳食」というテーマで、離乳食の初期についての講座を開催しました。
まんまる保育園で毎月1回行っている母乳ケア&ママサロンでもお世話になっている助産師の高橋早苗先生に講師をお願いし、
保育園からは0歳クラス担任の保育士と、給食スタッフ(栄養士、調理師)をまじえて、約1時間半の講座となりました。
16人のパパとママが、小さな赤ちゃんを囲んで離乳食のあれこれを話し合ったり聞きあったりと、アットホームな時間になりました。
当日のようすをお知らせします。
記事の最後のほうに参加された皆さんからの質疑応答を掲載していますので、当日ご都合がつかず参加できなかった方もどうぞ参考になさってくださいね。
では、当日のようすから・・・
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まずは助産師の高橋先生から、参加された皆さんと円座を組んで自己紹介と離乳食をめぐる悩みを一つずつ。
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「これからはじめるんですけど、その前にと思って参加しました」
「うまくいかなくて、中断してるところです」
「上の子のときに、うまくいかなくて困ったので、今回は最初からはじめる気持ちで参加しました」
と、みなさんそれぞれの心配ごとを抱えていらっしゃいました。
あたたかい高橋先生との対話と赤ちゃんのおかげで場が和みます。
続いて、保育士、栄養士と、それぞれの専門分野からのアドバイスを。
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最後は調理師から。作り方のアドバイスと、試食です。
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メニューは10倍がゆに人参ペースト、大根スープ(昆布だし)。
作るところを見ていただいたあと、試食してもらって手作りの離乳食をお父さんお母さんに味わってもらいました。
*参加された方の声*
・アットホームな雰囲気で楽しかったです!試食もできて大変勉強になりました!(4か月の赤ちゃんの保護者さん)
・とてもわかりやすい説明で、離乳食をはじめるのが楽しみになりました。
いろいろ不安もありましたが息子のペースでゆっくりはじめていけばいいんだとなんだかほっとしました。
本などで見ていたよりも実際に作っていただいて味を見たりすることで、楽しくスタートできそうです。(3ヶ月の赤ちゃんの保護者さん)
・実際に離乳食を食べることができ、調理師さんに聞いたりできたのでよかった。
「ペースト状」がどの位のものなのか舌でわかるのでよかった。(5ヶ月の赤ちゃんの保護者さん)
・作り方の実演などがあり、わかりやすかった。試食、とてもおいしかったので、同じように作ることができたらいいなと思います(5ヶ月の赤ちゃんの保護者さん)
などなど。
実際に、見て・味わって 「こんな感じなんだ~」と実感していただいて、少しでも離乳食づくりのお手伝いができたらいいなと思います。
*離乳食Q&A*
Q:昆布だしからはじめる理由は?
A:アレルギーの心配がないからです。初期が過ぎて、食べられる食材が増えてきたら、かつおだしを少量からはじめてみましょう。
Q:食材を保存することはできますか?
A:野菜はペースト状にして、出汁はそのまま、小さいタッパーか氷を作る容器にいれて冷凍庫へいれて凍らせます。必要量を利用できます。
Q:冷凍してよい食品とやめたほうがいい食品は何ですか?
A:じゃがいもやさつまいもなどのいも類は、解凍したあとぼそぼそした食感になって赤ちゃんが飲みこみにくくなるのでやめたほうがよいです。
Q:調味料は使わなくていいですか?
A:はじめのうちは出汁でのばせば十分です。中期ごろになったら、塩やしょうゆを少しずつ加えていきます。
Q:試食した人参ペースト、大根スープ、10倍がゆ、それぞれの固さ(とろとろ具合)が違うように感じた。おかゆはだいぶもったりしているが、このくらいで大丈夫なのか?
A:大根スープはスープなので、ペーストより水分が多いです。おかゆは、離乳食初期に食べる「10倍がゆ」が今回作ったものですが、食べにくそうであれば、うわずみ(おもゆ)からあげてみたり、水分でのばしたりしてください。
Q:固さ、大きさの次は何に気をつけていけばいいですか?
A:離乳食の中期や後期になっていく頃なので、食材の種類を増やして大人の食事に近づけていくようにします。といっても、「離乳食の完了」イコール「大人の食事」ではないので、お子さんの食べやすい大きさ、固さを見ながら、進めてください。
Q:人参ペーストと大根スープの分量は?
A:人参ペースト:人参50gにつき、こんぶ出汁大さじ2
大根スープ:大根50gにつきこんぶ出汁大さじ6、水溶き片栗粉大さじ1
(※人参も大根も、加熱した状態のものを使ってください)
を目安にしてください。
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離乳食の初期は、まだまだ、ママのおっぱいやミルクから栄養をとることが大事な時期です。
これからの成長に向けて、おっぱいやミルクからだけでは栄養が足りなくなってくるときのための、離乳のための最初の準備期間です。
「吸う」ことから「口を閉じてごっくんする」練習の期間という意味で、”ごっくん期”ともいいます。
離乳のペースは赤ちゃんそれぞれ、無理をしないで、赤ちゃんの様子を見ながら、すすめていきましょう。
テキスト通りにいかないときや、赤ちゃんの体調や機嫌が悪いときはお休みしてもだいじょうぶです。
「なんで思った通りにいかないの!」としかめっ面をしていたら、赤ちゃんも緊張してしまいます。
「これ好きかなー」「おいしいね~」「今はご機嫌悪いのかな?」・・・
赤ちゃんに語りかけながら、肩の力を抜いて、楽しい離乳食ライフを送ってくださいね!