これまで3乗数(立方数)の和として2通りや3通りにあらわされる自然数を考えてきた。これを5乗数やそれ以上のn乗数(n>5)とする場合については、どうであろうか。
一番簡単そうな5乗数の和として2通りに表わされる自然数について考える。
↓のwebサイトによると、1.02×10^26以下の自然数ではダメなようである。
http://mathworld.wolfram.com/DiophantineEquation5thPowers.html
これではちょっとやそっとの検討では結果が得られそうもないので、方針転換して、2次体の整数の5乗の和まで許したらどうなるか考えてみる。1の5乗根(≠1)の一つをζ5とするとき、Q(ζ5)はQの4次アーベル拡大で部分体として2次体Q(√5)を含むので、この2次体の整数Z[ω](ここでω=(-1+√5)/2)でこのような例がないか先ず考えてみたが、よくわからない。そこで、2次体の整数であれば何でもよいこととした。以下、整数とは通常の整数、つまりZの元であるとする。
今、ωm=(-1+√m)/2 (m:通常の整数)とする。 とすれば
はm≡1(mod4)のとき整数となるのでこの形で検討を進める。
これをmについて整理して
を得る。これをmの関数とみてf(m)と置けば、
であるので
b=1 とすれば
を得る。
m=1 とすれば、 なので
a=2とすれば、-1-2*(2*2-1)^2=-19 に注意して
を得る。
m=25とすれば、 なので
a=5とすれば -25-2*(2*5-1)^2=-187なので
となる。結局、差が奇数の自然数の5乗和はある複素2次整数の5乗和としてあらわせることになり、つまらない結果となってしまった。
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