気がつけば,師走になり、今年も残すところあと一月になりました。長年鯉釣りをやっていても、秋の釣りは読めないことが多く,気がつけば秋も終わろうとしていることがこれ迄も多く有りました。
ここ、余呉湖に関しては,この2,3年で藻の繁殖が顕著で,その藻も毎年種類等も変化が見られて、湖岸から10m程が藻に覆われることになっています。特に春から夏にかけては、南側のポイントはそれが顕著で,釣れるポイント等にも微妙に影響を及ぼしていると思われます。これは、多くのアングラーの釣果からの推測ですが。
さて、秋になり、少しづつ藻も少なくなって、それと相関するように、釣れるポイントも変化して来ているように感じます。時に,秋以降は南側のポイントで釣果が顕著で,しかも当たればメーター前後の大型という感じです。だからといって、数が釣れるとは言いがたく,ベテランでもボーズは当たり前の状況です。
今回は,余呉も最後のチャレンジにしようかと、満を持して週末に出かけます。最近の仕事の忙しさも手伝ってか、木之本インターで降りるのを間違え,敦賀インター迄いってしまいました。慌ててもしようがないので,心落ち着かせるために,サービスエリアでゆっくり食事をして、余呉湖に着いた時には,湖は卓袱の闇。今回のポイントは,今迄一度も竿を出したことの無いポイントで,他の釣り人も殆ど竿を出していないところで,魚の警戒心が少しでも少ないポイントという観点から選びました。車が近寄れないこともあり、100m程の担ぎ込みを余儀なくされます。経験から、釣れるような感じがして,自分なりに魚の行動パターンをシミュレーションしながら餌をフィーディングして、喰わせ餌を付けてセットします。フィーディングはツナモルツ(ユーロカープ)の15mmを300g。喰わせは、クリル(ユーロカープ)の20mmと同じくクリルのポップアップ12mm。
当たりも無く、静かに朝を迎えます。昨日の雨から朝の気温は低くならず、この時期としては、温かい朝を迎えました。この時期のこのような温かい朝を迎える夜には当たりが有っても不思議ではないのですが,これがこの余呉湖の不思議なところでもあります。朝起きると、水温が高いこともあり、霧が立ちこめています。
例年より水鳥が多いような気がします。
湖面を眺めながら魚の動きを観察しながら、朝のフィーディングを行います。今回は昨晩の残りのツナモルツ15mmとシークレット(gran carp)15mmを500g。
時間とともに,霧が晴れて晩秋の余呉の景色が展開されます。
今回のタックルは以下の通りです。
Rod: UKDaiwa Tournament Basia AGS 3.0lb 12ft
Reel: Shimano Medium Baitrunner XT-A LOng Cast
Line:フロロカーボン 16lb
Leadcoreline: 45lb Gardner
オモリ: 2.0オンス inline Gardner
ハリス: Trickster HEAVY CAMO--BROWN 20lb Gardner
ハリ:Down eye No.6 Korda
BiteAlarm: ATTX
RodPod: Ranger Fox
昼間の当たりが期待したいのですが,いっこうに魚の気配すらない状況で,時間だけが過ぎて行きます。この時間の中で,仕事をしながら、疲れて来ると本を読んだりしながら、普段はなかなか読めない本を気がつくと1冊読み終えてしまいます。今回は2冊本を持って来ているので,十分読み応えが有ります。昼間の時間を有効に使いながら,仕事も一段落して、夕方の食事を準備をしつつ、餌の打ち返しを行います。少し変化を付けるために、今回はリキッドをつけてPVAにフィーディングした餌を10粒程入れて打ち返します。
この時期の余呉は日が暮れるのも早く,することも無く真っ暗闇の中、シュラフにカイロを2個入れて、眠りにつきます。時間はまだ夜の7時半です。大分寝たかと思い時計を見ると、まだ夜の11時。用を足して、またシュラフに潜り込み朝を迎えると思い気や、聞き慣れないバイトアラームの音に目が覚めます。時刻は1時少し前です。今回はいつも使ってるDELKIMのバイトアラームではなく、送信距離が長いATTXを使っています。単調なあまり興奮しない音です。DELKIMの受信機の音は慣れても胸躍る興奮を覚える音ですが,このATTXは何ともモノトーンの「ピーーーーー」という音です。
釣り座まで、100m程有るので,足下に気をつけながらタモとアンフッキングマットを下げて急ぎます。釣り座に着くと、リールから糸が出て行っています。あまりスピード感は有りませんが,一定のスピードであるので,期待をしながら竿を持ちます。ずっしりと重さを感じさせます。大物の感触です。スピード感は無いものの、なかなか寄って来ませんが,ゆっくり竿をためながら15分程かけてランディング。暗闇の中で,ヘッドライトの照らされ、真っ黒な湖面から浮かび上がって来た白っぽく見えるその魚体は満足できるサイズです。ネットに入れる際にはその重さも実感して,20kg近い重さですが、あまり暴れること無く、ライフバッグにいれて一先ずキープ。簡単に検寸するとメーターを少しオーバーしています。
とりあえず一本をキープできた安堵感から心地よい眠りにつき、朝を迎えます。気持ちのよい朝を迎え、ゴミを捨てるついでに、知り合いのアングラーのMさんのところへ立寄るものの、まだ寝ているようなので,静かに通り過ぎようとすると、タモが濡れています。夕べの時間に当たりが有って、取り込んだようです。暫くしてまた連絡を取ることにして,その場を後にします。
昼過ぎになり,Mさんと連絡を取り合い、検量をすることになり,車で,行くと,電話では90cmくらいかなと話していたはずなのに、メジャーを当てるとメーターが有りそうなので,初メーターということで満面の笑みのMさんを祝福し、一頻り鯉釣り談義に花を咲かせます。その後,私のキープしてある鯉も検量することになり,Mさんに手伝っていただき、写真も撮っていただきました。それがこの鯉です。
101cmで、重さは18kgで、その重さに抱きかかえるのに顔が引きつります。