気がつけば10月も終わり、霜月に入ります。私が教えている受験生は模試ばかりで、模試月です。余呉湖も秋たけなわで、休日ともなるとこの時期はハイカーたちも多く、そんなハイカーの前で大きな鯉でも釣ったら、ハイカーもびっくりの楽しい一コマになりますね。
今回は土曜の朝から疲れた体に鞭打ってやってきました。金曜の夜は卓球をまた始めて、体を動かすことで体力の衰えを防ごうと、夜7時から10時まで近くの小学校の体育館へ。最近は卓球をやる人が増えて、びっくりです。ラバーも変えて心機一転、今までは指導者でしたが、これからは自分のためにやろうと思っています。
卓球を終えてから、疲れから2時間ほど熟睡して、気がついたら0時過ぎ、それからまた寝て、朝の3時半に起きて、4時に家を出ました。余呉湖についたのは朝の6時半ごろで、すでに常連のアングラーは金曜の夕方から入っていたりして、ポイントも空いてないような状況です。しかし、こんな時は、今まで入ってないようなポイントで竿を出すチャンスだと考えて、5年以上竿を出していないポイントへ。このポイントは私以外は、ほとんどこれまで誰も出さないところなのですが、足場も悪く、漁師の仕掛けもたくさん入っていたりして、竿を出しにくいポイントです。また、釣り座にも木がたくさん生えていて、竿を振ることも難しく、そこで、何本かの木を切って、釣り座を作ることから始めることに。もちろん、漁協の関係者に了解は取ってあります。なんとか竿が二本出せる状態でロッドポッドをセットして、第1投を投げ終わったときには朝の8時を回っていました。
しばらくすると、漁師の船が来て、鰻の仕掛けをおろしています。そのうちバイトアラームの音がして、釣り座に行くと、道糸の上から漁師の籠が投げ込まれて、それが道糸に触れて、移動しての当たりです。竿を上げようとしても上がらず、仕方なく、道糸を切って、投げ返すことに。まあ、こんなこともあると納得して、打ち直すことでメリットもあるかもと、物は考えようです。いちいち腹を立てていたら、楽しい釣りができなくなります。
さて、しばらくして、風が強くなって来て、この秋一番と思われる強風です。湖面には白波が立ち、このポイントは向かい風になるので、遠投も苦しい状況です。苦戦は見えていますが、明日にはなんとか勝負できる状況まで持っていければと、じっくり構えることにします。前日の卓球の疲れから、その後は車で熟睡状態です。昼前には目が覚め、知り合いのアングラーの方が気を使って、栄養ゼリーをテーブルに置いてくれてあります。感謝です。
他のアングラーの状況をラインで聞くも、どこもあたりは無いようで、風の強さに苦戦のようです。そして時間だけが過ぎていき、日が暮れて車中泊の準備をしながら、のんびりとラジオを聞いたり、ドラマを見たりと、秋の夜長を過ごすことになりました。夕方の5時には日が暮れて、朝の6時にやっと明るくなりかけるので、13時間ほどの夜の時間をどう過ごすかも、大切な課題になるのが、これからの時期でもあります。特に最近は知り合いのアングラーに教えてもらって、アマゾンのプライムビデオを見ることが、私の一つの楽しみになっています。
鯉釣りの朝は早く、5時ごろには目が覚めて、アタリを期待しながら、朝の餌の打ち替え時刻をどうするかを考えながら、朝食の準備をしつつ、その時を待ちます。余呉湖の当たりの時間としては、私の釣果からの統計データーでは、早朝の6時半が多いのですが、最近はそれもまばらになって来ています。過去の余呉湖の釣果のデータを見ながらこの時期の喰ってくる時間帯を考えます。最近は、6時に餌を打ち返して、8時から9時のアタリを待つことが多くなっています。この秋もそのパターンです。しかし、今回はその時間帯になってもアタリはなく、時間だけが過ぎていきます。金曜日から入っているアングラーは日曜の午前中に納竿するパターンが多く、今回も何人かのアングラーが帰りがけに寄ってくれて、しばしの鯉釣り談義の時間になりました。他のポイントも今回はあたりが少なく、苦戦したアングラーがほとんどでしたが、一人、90台を朝にあげた方がいたようです。何人かが帰られた後、残っているアングラーに少し挨拶しながら、ここでも鯉釣り談義に花を咲かせているときに、もう一人の知り合いのアングラーが帰りがけに寄ってくれました。
そのとき、冗談で、いま当たってるよと話して笑っていると、私のバイトアラームの受信機が突然鳴り出し、冗談を言ったアングラー諸共、その場にいたアングラーもびっくりです。私の釣り座から歩くのはしんどいので車で来ているのですが、距離が500mほどあり、車で釣り座まで戻ることに。ずーっとバイトアラームはなりっぱなしです。皆も一緒に慌てて車でやって来ます。竿を持つときには、すでに道糸は150m以上出されていますが、沖に走ってくれているので、ゆっくりやり取り開始です。
重さは感じるものの、トルクはそれほどでもありませんが、なんせ、道糸がかなり出ているので、竿を通して伝わる感触が鈍く、90台の鯉かなと。しばらくすると、先ほどのアングラーもやって来て、4人のアングラーが見守る中でのやり取りです。背中に視線を感じながら、恥ずかしいところは見せられないという、妙なプレッシャーを感じながらのやり取りです。
魚を寄せてくるのに従って、だんだんと向かって右のほうへ魚が泳いで行きます。正面から寄せたいのですが、なかなかそうは相手も許してはくれません。右も左も岸には柳の大きな木が覆いかぶさり、私自身が横に移動もできないので、その場で竿さばきするしかありません。寄っては来たものの、右の木の被さったところまで来て、鯉は動かなくなりました。掛かりに入られた感じです。そこで、穂先が曲がらない程度に道糸が真っ直ぐになる程度にテンションをかけながら、竿の穂先きと道糸から伝わってくる抵抗感の中で、魚が動き出す瞬間を待ちます。10分くらい時間が経過した頃だったでしょうか、周りのアングラーも係りから出るのは無理かなと思い始めていた時に、少し魚が動き出し、その瞬間にテンションをかけて、掛かりから魚を出すことができました。慎重に寄せ始めると、しばらくして魚体が水面から見えて、90台かなと思わせるその魚体に、少し緊張しながら最後の取り込み開始です。足場が悪いので、自分でネットを持ちながらなんとかネットイン。しかし、足場が悪いので、アングラーに手伝ってもらって、二人掛かりでやっとのことランディングに成功です。
気がつけば周りには、アングラーの他にハイカー達の一般の人も5、6人いて、珍しいでかい鯉の姿に驚きの歓声です。なんだか恥ずかしいやら。
94cmの良型です。あまり竿を出したことのないポイントでの釣果なので、その意味では十分満足のいく釣果です。重さは15kgほどでした。今回の当たりはドラマティックで、後々何回も話題に事欠かない釣果になりそうで、また鯉釣りの楽しさを味わわせてもらいました。手伝ってくてたアングラーの皆さん、ありがとうございました。冗談が本当になったこの釣果は私の鯉釣りの中でも、忘れられない思い出になります。
アタリが出たことにより、これからの期待に胸が膨らみますが、期待にたがわず、夕方には、先ほどのアングラーの一人の方の竿に95cmの大型が喰って来て、さらに夜には、対岸に入ったいるアングラーに90台後半の鯉が食ってきました。少しづつ風も弱まって、湖面が落ち着いてきた時間帯の当たりになります。
一方私の方は、その後は静かに時間だけがすぎて、あたりがなく、翌朝の6時過ぎにエサ交換です。前日と違って風邪は全くなく、綺麗な湖面に気持ちも癒やされます。
その後、8時過ぎに対岸に車で行き、しばしの鯉釣り談義をしている時にまた当たりです。釣り座から対岸まで約700mほどありますが、バイトアラームの電波が届く限界に近い距離でしたが、なんとかアタリを感知でき、また車で釣り座に戻ります。今度も前回と同じように道糸が150mほど出されていましたが、手応えは軽く、ネットインしたのは70cm弱の鯉でした。
サイズダウンで、これで納竿です。なかなか喰わすのが難しい余呉ですが、その景色の良さは他のフィールドにはない特徴と言えます。これからの秋の紅葉の時期、その景色の素晴らしさと大型の鯉に期待しながら、来週の計画を始めようかなと思っています。