人によって読み返したくなる本があると思います。私の場合は、有名な数学者が書いた本、特に勉強方法等や読書案内等を書いた本です。例えば
最近、東大を受験する高校生の数学を自宅で教えるようになって、東大の新入生向けのブックガイドともいうべき本書を読み返してみました。幅広い東大受験生向けの情報としての価値もあると考えます。以前読んだ内容も忘れていて、新たに新鮮に読み返すことできます。その中で、印象的であったことを紹介します。
著者は基本的に東大の数学の先生で、前もってどんなジャンルの本かを4つの分類してその分野での本を角栓んせいに紹介してもらうというものです。数学の全般的な本、専門的な本、専門的な洋書、広く一般書というくくりです。それぞれの先生の個性が出ていて、成る程と思われる本が紹介されていて、個性が出ていて面白いと思います。
特に印象残った本を紹介してみます。一般書という分類で紹介されていた本で、
これは、東大紛争の当事者の自伝的かつ記録としての貴重な書籍として、私のここで紹介される以前に読んでいた本です。これを紹介された数学者は私と同年代の京大出身の先生で、入学時点ではすでに大学紛争はすでに終わっていたものの、京大はその名残がまだ残っているような時代でした。時計台には、白いペンキで「竹本処分粉砕」と書かれていて、その記憶は時計台とともに未だに脳裏に焼きついています。入学式は演壇が占拠されて中止になり、定期試験は前期も後期もストで中止なるような時代です。私も代議員大会に出席してスト可決を目の当たりにしました。今の大学生には想像もつかないでしょうが、背景にはあkぁデミズムに通う大学生として、真理に向かうものとして、不正や不条理に対して、純粋に立ち向かう気持ちがあったのですが、それは時代を超えて必要な姿勢だと思います。そんな当時の学生の一面や今もの頃不条理に対してどう向き合うのかを今一度考えてみる時に、参考になるのではないかという本です。
もう1冊は、
これです。著者をみてください。かの、志村五郎の名があります。奥付には、当時大阪大学の教授となっています。確か大阪大学の教授を1年くらいでやめてプリンストンへ行ってしまったのだと思います。志村五郎の随筆にも数学教育特に、教養部での数学の講義に関しての記述もありますが、その際に使われたと思われるテキストです。貴重な本で、以前に苦労して手に入れた本です。この本の問題等を全て電子ファイルにして活用できればと、Texに書き直しているところです。他の先生も有名な先生で、東大等で使われていた問題集ですが、これを使って勉強したという人もいて、その人には懐かしいテキストだと思います。この際に解答集も作ってみたいと思います。