これから
大学院卒業後、私は将来のビジョンがある。20代では発掘調査員、30代では学芸員、40代で大学の先生になることだ。私は学部生の頃、大学には史学科がなかったが、将来的に文献と考古学の両方をしたいと思っていた。まずは大学院で古代史を学び、就職してから考古学を学びたいと考えていた。私は古代史は学校で、考古学は現場で学ぶのが効率的だと思ったからだ。もちろん、古代史は就職口が少なく、考古学の方が就職しやすそうだという安直な発想もある。(今は現実にぶちあたっており、少しだけ後悔している。)考古学は考古学、古代史は古代史とわりきって考えるひとも多い。自分の分野を抜け出して他の分野に飛び込むのは労力がいる。残念ながら職場において、私は「文献崩れ」「二心あり」という目でみられている。しかし、研究者のなかに文献と考古の二刀流する人も増えてきたし、大学院で文献史学、仕事で発掘調査員という人も多い。文献と考古の壁は低くなりつつある。おそらく私が研究者として認められた頃には文献と考古を一緒にするという考えは常識となつているし、もっと新しい考え方も出てきているはずだ。まずは働きながら論文を書き、自信がついたらもう一度大学院博士課程に行ければと思っている。