バイク・キャンプ・ツーリング

NERIMA爺、遅咲きバイクで人生救われる

1996年 東北ツーリング 2日目

2024年10月11日 | 1996年 東北ツーリング

8月28日(2日目)
鶴岡~月山道路~蔵王温泉~石巻

 朝4時半過ぎには雨の中をテント撤収、小雨の中を出発。
 土砂降りの中、国道112号旧道を寒河江ダムまで走る。映像は寒河江ダムで立ちゴケしたところから始まっている。雨は止んでいるようだ。寒河江ダムの道の駅から、その下にある湖のほうにバイクで下り、バイクを停めようとして左側に転けている。サイドスタンドを中途半端のまま出したらしく、左足で支えようとしたが、あまりの重さにそっと倒してのを憶えている。

 午前8時ジャストの出来事だ。
 ガソリンが多少漏れて、チェンジペダルも内側に曲がる。荷物を下ろしてバイクを起こしたあと、持参していたレンチでなんとか直す。ここにくるまでに、骨の髄まで寒かったなどと愚痴をこぼしている。あったかいものでも飲もうとしたが、自販機の飲料水はすべてコールドに設定されていた。温かいウドンでも食べようと思ったが、道の駅はまだ営業前だ。

 午前9時7分。
 山形市街地まで国道112号(たぶん、ここを走ったはずだ)を、あと10キロのところまでくる。蔵王に行こうとしているから、国道112号を走ったような気がする。日本海側は雨だったが、こちらは雲が低く垂れこめている。このころはスマホも携帯もなく、雨雲の様子を知る手立てなどない。雲の状態を見て、あっちに走ろうなどと決めていたものだ。昨夜の雨で、テントはびっしょりなどと言っているので、濡れたまま撤収したのだろう。シュラフも濡れているなどとこぼしている。

 朝飯はまだ食っていない。
 山形市内で迷いに迷って、10時くらいに蔵王温泉郷に到着。
 東京出発時に調べていた川沿いの「蔵王温泉 大露天風呂」に立ち寄る。男湯は川沿いの下流にあり、女湯は上流だ。硫黄の匂いがする。入浴後、駐車畳でドカのライダーとちょっと話をしたりする。夏油温泉、アスピーテラインはやはりよさそうだ。とことん山のキャンプ場にテントを張るつもりなので、そこはどうかと訊いてみると、なかなかいいようだと教えてもらう。

 雨は覚悟していたが、まだぱらつくほどでもない。
 12時20分。蔵王高原坊平集団施設地区前で、ちょっと休息。立て看板に「キャンプ場休場のお知らせ」などとある。「平成8年度につきましては、各工事(クロスカントリー造成工事、公共便所水洗化工事)のため、キャンプ場は休場とさせていただき)云々ともある。

 そのあとは県道12号を坊平高原から刈田垰へと走る。途中から、ものすごい霧雨になり数メートル先さえ見えない。バイザーの表面には雨滴が付着して、メガネも曇ってくる。メットのバイザーをあげて、指先で直接メガネを拭くほどの霧雨だ。それでもメガネの曇りが取れずに、ついにはメガネを外して走行したりする。メガネを外さないとまったく前が見えずに、危険などといってはおれない状態だった。

 雨の冷たさに、足も手も痛い。
 垰付近はくねくね道なので、ほぼ自転車速度。平野部に下りてからも、仙台近くまで刺すような冷たい雨に降られる。ヘルメットも中まで濡れて、カッパもそれほど役に立たず、中までぐっしょり濡れる。このとき、どの道を走ったのか、よく憶えていない。トラックのうしろについて走ってしまい、あまりの水飛沫に、死ぬ思いをしたことだけは鮮明に記憶に残っている。

 高速と併走するように走っている県道37号だったのか、それとも国道4号を北上したかよくわからない。
 ただ、なんとなく県道を北上したような気もする。
 途中でバイクを停めて、雨雲の状況を確かめたりしている。雨雲が徐々にこちらにやってくるのが目視できる。

 午後4時。
 雨雲から逃げるように、ぱあっと奥松島まで走る。奥松島パークラインを走ったところで、小休止。右手に長い橋。奥松島のどこあたりだったのだろうか。雨雲は、しばらくは大丈夫そうだった。一旦、引き返して河口に向かった気もする。地図で調べてみると、鳴瀬川の河口だ。そのあたりにバイクを停めて、撮影などしている。釣り人がのんびりと防波堤から糸を垂らしていたが、そのうちに、このあたりにも雨粒がぱらりぱらりと落ちてくる。

 当然、今日のキャンプは中止。石巻のビジネスホテルに公衆電話から予約する(もしかして、もっと早い段階で予約していたかもしれない)。
 午後5時過ぎ、石巻駅前の「石巻サンプラザホテル」投宿。613号室だ。
 夕方のテレビ情報番組では、仙台は大雨だと伝えている。雨の中は2時間も走れば充分だ。結局、この日は380キロほど走って、300キロ近くは雨中走行をしている。たぶん、もうすぐこちらも雨になるはずだ。

 外の景色を撮影しながら、明日どうしようかなどと思案している。北海道に行こうかなどと、恐ろしいこともつぶやいている(ランプは自転車の簡易電灯、ストーブもランタンも食器も自炊道具も、なにも持っていない。しかも、テントは横から雨が降りこんでくる……)。蔵王の露天風呂で会ったライダーから、青森は夏の装備では寒すぎると聞いたばかりだ。

 風呂に入ったりして、6時前には外に食べに出ている。撮影はしていないが、サンプラザホテルのすぐ目の前にある居酒屋で、生ビール2杯、サンマのサシミとキンキの焼き物を食べる。キンキはアブラが抜けていてあまりうまくない。料金2700円なり。この居酒屋の前、道を挟んだホテルのちょっと空いている場所にバイクは停めてある。
 午後7時過ぎ、石巻にも雨が振り始める。
 横になって、明日、どうするかゆっくり決めることにする。


東北は今日も曇り空だった。
寒河江ダム。



寒河江ダム・道の駅下付近。
バイク立ちゴケで、チェンジペダルが内側に折れ曲がる。
(メガネレンチを持ってきていて正解だった)



庄内平野
行先には、雲がどーんとかかっている。



垣間見える、山稜はそれなりに魅力的だ。




このイラストを見たら、大露天風呂はいるしかない。
というか、ここはいいよと、事前に聞いていたから、いくつもりでいた。



今は、どうかしらないが、当時はこの真ん前に駐車場があった。



大人400円!



この階段を下がったところが、露天風呂。
女性風呂は上流で、男性風呂は下流にあった。



奥松島を過ぎて、不老山(?) の見えるところで小休止。


石巻駅前の「石巻サンプラザホテル」の部屋より
左建物(プール施設)を望む。



やはり、部屋より右方向の映像キャプチャ。


ホテルのテレビ。宮城の情報番組。晴れのマーク、まったくなし。






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