10月2日に行われた「一円電車まつり」に参加してきました。
明延鉱山は兵庫県養父市大屋町にあった鉱山で、40種類以上の鉱石が採掘されていました。
中でもスズは日本一ということで有名。
昭和62年に急激な円高によって採掘可能な大量の鉱脈を残して閉鎖となりましたが、かつての栄光を後世に伝えるための様々な取組みが行われている所です。
明延で採れた鉱石を山の向こうの神子畑まで運搬していた軌道にお客を乗せたのが「1円電車」
開始からなんと昭和60年まで1円で乗れた事からこの名前があります。
今でもシンボル的な存在として地元の人々に大切にされていました・・・
明延へはマイカーを飛ばして前日夜に到着。
毛布にくるまって車中泊をしました(笑)
明延鉱山の中心部は立入禁止になっていますが、集落内には当時の遺構がいくつか残されていて雰囲気を味わうことが出来ます。
朝一で見た明延集落の中心部の振興館に静態保存される車両。機関車18号と怪しい「電車」、それにトロッコ。
怪しい電車の正体は「白金号」
・・・この地でプラチナが採れたかというのは不明ですw
鉱山工作課の力作?で役職付職員の専用車だったらしい
が、定員6名という車体は軽自動車より少し小さいくらい・・・
片側に出入口があり、向かい合わせに座席、奥にコントローラーが鎮座する特殊な配置
・・・とは言うものの、このサイズではこれが一番適当な配置かもw
振興館内ではGゲージがゴロゴロ走行中。
これだけでも見る価値アリです。
そうこうしている内に9時になり、一円電車の運転が始まりました。
くろがね号という客車も電車同様に工作課製。
丸っこい車体に格子の入った窓が異様な雰囲気です。
よく見ると仕上げはかなりワイルドです。
現役時代は18号などの機関車に牽引されていましたが、復活に当たっては架線が無くても走れるバッテリーロコを入手して使用しています。
寄付金1円~を払うと切符がもらえ、乗車可能です。
続いて探検坑道へ
操業当時の坑道が最低限の手を加えた状態で保存されています。
ガイド付きで中を見学可能。ガイドさんが当時の職員だったこともあり、あっという間に時間が過ぎます。
普通の日は予約が必要なようですが、ここに来たらこれを見なければとても勿体ない!
パトロールカーという動力付き人車。
林鉄のモーターカーみたいなものでしょうか。なかなか面白いです。
探検坑道の外にも車両が展示されています。
こちらは坑道内の500ミリゲージで使用されていたもの。
こちらが762ミリゲージの「1円電車」
18号は5.5tなのに対してこちらは10t機。
思っていたよりずっと大きくて驚きました。やはり実際に見るのは大切?
機関車の次位に連結されているのは無線操縦装置が積まれた貨車だそう。
・・・現地には路線の解説のみで個々の車両について解説が無いのがちと残念。
こちらは白金号の同僚の電車の赤金号
やや大きくて9人乗りらしい。
前面の窓より上はカーブがついているが腰の部分はそのまま角、さらにフレーム部分はぶつけたのか真ん中が凹んでいるw面白いカタチをしています。
「日曜日は日没までに家に帰りたい症候群」の私は、お昼に振興館でうどんを頂いて早々に撤収。
神子畑の方の遺構など、見そびれた個所が多数ですが大満足の休日でした。