「弁天庵」野菜かき揚げとせいろそば

横浜中華街という巨大食堂街の前に出店するというのも勇気がいる。
それも、中華街の中では、日本蕎麦屋がひとつ消え、ふたつ消えしているのを、ご存知なのか、ご存知ないのか・・・。
そして、話題にはなっているが、未だに頼んだ人を見たことのない「富士山もり」で有名な“味奈登庵”が山下町に２軒もあるにもかかわらず、挑戦者というものは、あえて無謀を冒してみたい衝動に駆られるのだろうと、冷ややかに見ていた。

新規開店後、３か月も経たないうちに、姿を消すかもしれないと思っていたのだが、ある日、通りかかったら元気にやっている。
「こいつは、何かを持っている！」
誰かの名言ではないが、迷わず飛び込んだ。

昼時のピークを越えたとあって、店内は平穏なものの、注文の仕方がわからない。
たいがい小さな店では、食券を買うものだが券売機が見あたらない。
すると、レジの女の子から声がかかった。
あわてて、メニューを見たから、絵的な直感で指さしたのが、野菜かき揚げとせいろそば（見出し写真） ５５０円だ。
カウンターのある壁を見回すと、受け取り口、下げ口、の表示がある。
どうもセルフで受け取って、食べ終わると下げ口に置きに行くシステムらしい。
でも、ピークを過ぎているためか「奥のテーブルに座って、お待ち下さい」という。

改めて、メニューを眺めた。
（冷）
二八せいろそば ３９０円、海老かき揚げとせいろそば ６５０円、とろろせいろそば ４９０円、おろしせいろそば ４６０円、つけそばカレー南蛮 ６８０円、冷しざるうどん ３９０円、特盛りせろそば ５９０円、海老天せいろそば ７７０円に、具だくさんのぶっかけそばなど種類が多い。
追加せいろは１枚２００円で、麺の大盛りは１００円増し。
（温）そば・うどん
かけ ３３０円、たぬき・きつね・とろろ・玉子とじ ４３０円、かしわ南蛮 ５３０円、カレー南蛮 ６３０円など、かれーなるラインナップだ。
それに、いなりずしの１個７０円のサイドメニューもある。

よく見ると、若い人の利用が多いのか、当店おすすめメニューとして、海老かき揚げ丼とせいろそば ８２０円とか、鶏そぼろ丼そばセット ６９０円など、丼物のセットメニューも充実させて、ガツンといわせるようになっている。

歯ごたえもありコシのある蕎麦で、つゆも甘めのメタ坊好みな口当たりで美味かった。

（店内）


（外観）


インターネットで調べてみると、なんと、セブン＆アイホールディングス傘下のレストラン事業だった。
どおりで、同じビルに並んでコンビニがある。
恐るべし、巨大企業体の小さな店舗戦略。


日本大通りと富士山を被写体として、定点観測中です。

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