ジュリーは昔から旬のアーティストや昔で言うところのニューミュージック系アーティストの楽曲を取り入れるのが凄くうまかった。

これまでにも佐野元春や徳永英明それに河島英五など大ブレイクする前のアーティストの楽曲をいち早く取り入れたり井上陽水やユーミンと言ったビッグネームなアーティストとのコラボもうまく取り入れていた。
そんな中でも特筆すべきアーティストはやはり若き日の佐野元春ではないだろうか?
いつも思うけどこう言ったアーティストを見つけてきて取り入れると言うセンスは凄いと思う。
佐野元春がジュリーに提供した楽曲は以下の通り6曲ある
佐野元春 提供曲
①彼女はデリケート
②I'm In Blue
③The Vanity Factory
④Bye Bye Handy Love
⑤Why Oh Why
⑥すべてはこの夜に
ジュリーが初めて佐野元春の曲を取り上げたのはアルバムG.S. I Love You での3曲である。
①彼女はデリケート
②I'm In Blue
③The Vanity Factory
その後はアルバムに1曲提供する状態が続いた。
アルバムで言うと
*STRIPPER→④Bye Bye Handy Love
*A Wonderful Time→⑤Why Oh Why
*Non Policy →⑥すべてはこの夜に
と言うことになる。

①から④までは後日佐野元春自身セルフカバーしているので彼自身にとっても自信作だったのだと思う。
彼女はデリケートとThe Vanity Factoryはちょくちょくセットリストに登場するのでジュリー自身も気に入っているナンバーなのだろう。
初めて彼女はデリケートを聴いた時は性急な曲調でどんどん曲が進んでいく感じがそれまでのジュリーになくてとても新鮮だったし、歌詞も都会的でカッコいいなぁと思った。
The Vanity FactoryはまるでStonesのUnder My Thumbを意識したと思えるアレンジでこれまた都会的な歌詞がとても新鮮でカッコいいなぁと思った。僕のお気に入りのナンバーの1つだ。
でもアレンジからすると佐野元春が自分のアルバムでセルフカバーしたバージョンの方が個人的には好きだ。このバージョンにはジュリーがバックコーラスで参加もしている。スピード感がこちらの方がかなりあってVanity,Vanity〜とシャウトする出だしが本当にカッコいいのだ!
①から⑤までの曲は佐野元春はあまりジュリーが歌うからと言うことを意識せずそのまま自分の世界を曲にしている感じがする。
むしろ自分の描いた世界をジュリーがどう表現するのかを楽しんでいた様な気さえするのだ。
ジュリーは見事に自分の曲として表現していた。
でも⑥のすべてはこの夜には完全にジュリーを意識して作った感じがする。
前にも書いた事があるけどこの曲はアルバムに収録する2年ほど前にテレビの番組で歌った事があるのだ。僕は丁度その番組を観ていて如何にもジュリーらしくてシングルにして出したらいいのにと思っていた。それくらい佐野元春の曲の中ではジュリーらしいテイストが散りばめられている曲だからだ。確かジュリーもこの曲は好きだと言っていた。
なのに・・・吉川晃司がこの曲をシングルとしてリリースしてしまったのだ!
このお陰でこの曲は元々が吉川晃司の曲だと思う人が殆どになってしまったと思う!
この曲こそジュリーがシングルで出すべき曲だったのだ!
結局この曲はその後あまりライブでは歌われてないと思う。僕が唯一ライブで聴けたのはジュリー祭りの時の一回のみだ!
歳を重ねたジュリーと佐野元春のコラボを今こそ見てみたいな。全曲佐野元春の作品をバンドバージョンでアルバム作ってそれを提げたツァーを見てみたいと思うのは僕だけだろうか?