9月のNHKで、トラウマの治療方法について、クライエントに負担がすくない、簡単にいうと「記憶を新しくする」というEMDRが採用されてきていることが、報道されていた。
時間が止まってしまうような出来事が心に刺さったままでは、眠れなくなったり、体調を崩す。
どんなに頑張っても体力や年齢にはかなわない。
私もものすごいうつを経験した。
けど、それは「休息」だったと今は思う。
テレビで報道されてたように、
私にも数人の人格がいるので、放送されたことは手に取るようにわかる。
保険がきかないので、お金がかかるし、時間もかかる。まして近畿まで通うには一度に10万単位だ。
そして、体力も必要。揉み返しみたいな心の中での葛藤というか、揺さぶりが結構体調を左右した。
私はこの10年、自分の中の10歳の私自身、インナーチャイルドと対面したことから、複数の人格がいることがわかり、私なりにセラピストと相談しながら、『脳内会議』なるものを生み出し、できれば二人以上で記憶をつなげておいて欲しいと、お願いした。
人格を一つにできる唯一の心理学者からは、「あなたは、自分にされることを研究してしまうから、治療法について詳しくは教えられない」と言われた。(笑)
2003年に、HPを立ち上げ、自分の考えた事、出来事を記憶できるようにいつでも自分のストーリーをネット上に記憶した。
心快復作業を始めてから、10年が過ぎた。
5年目くらいからは、自分をコントロールできるようになって、自分なりに低空飛行で、安定していると思っている。
ジェットコースターのような毎日は、今の私にはない。
ちらっとみた、学会関係のHPには、まだ北海道で、その治療ができる人はいないみたいだけれど。
本当に幼いころのトラウマは、早い年齢で回復されてほしい。
人生が大きく変わるだろうから。
忘れなさいとか、気にするなでは解決のできない事柄がいっぱいあるからだ。
私はたまたま、夫がいい人で、いろんな研究らしきことをいっぱいしてくれたから、紆余曲折ではあるけれど、子どもと別れることなく、夫とも離れることもなく、過ごせることが出来ている。
それは本当の奇跡に近いことだと思うし、半世紀も生きていられているのもすごいと思う。
いつ死んでもおかしくないくらいの出来事がたくさんあったかつての子どもとして、社会にお願いしたい事。
それは、虐待はすぐそばにあるかもしれないということ。
そして、近くにいる大人として、おはよう!だけでもいいので、声をかけてほしいと願うから。
私には、挨拶したり、親の代わりに、心配してくれている大人がいたことを思い出した。
親のように、朝から晩までではなかったけれど、水泳を教えてくれた先生。
無理やりだったけどバンドだったり。
ボランティアの仲間だったり。
人の優しさというものを教えてくれた子どもたち。
私は中学生から「歌を教えるお姉さん」「ダンスを教えてくれるお姉さん」と呼ばれる立場にあったこと。
その仲間がいてくれたこと。
誰かの笑顔を観たくて、その活動を頑張っていた中学生だった私。
恐ろしいこともいっぱいだったけれど、その分別な場所からエネルギーをもらっていたこと。
その番組を、最初とは違う視点で見て、思い出した新しい記憶。
私自身が自分のためにしてることは、EMDRもどきだけれど、自分でできるなんて、すごいな~~って思ったよ。(^_^)v
さすが開発好きな私。
音楽はCDも便利だけれど、ライブが一番。
自分の感覚で、自分の体で感じる音がいいなぁ~~~と、先日の練習を聞いて思いました。
コピー以下↓
EMDRとは
EMDRとは、Eye Movement Desensitization and Reprocessing(眼球運動による脱感作と再処理)の略です。左右の眼球運動を行いながらトラウマの治療を行います。このEMDRは大変有効性の高い治療方法です。PTSD, トラウマの治療方法として、画期的な技術であると言えます。
日本EMDR学会という、日本でEMDRを普及させる団体がありホームページを開いていますので、参照ください。
残念なことにEMDRの治療効果は正しく理解されているとは言えません。おそらくこの技術を開発したShapiro博士が心理学者であり、またEMDRは米国では主に臨床心理士によって普及されていることもあり、精神科医からはなじみの無いものとして見られているのかも知れません。しかし、米国の精神科医で「トラウマティックストレス」の著者としても有名なvan der Kolk氏はEMDRの治療効果に注目し研究を発表したり、日本でも紹介したりしています。1997年にvan der Kolk氏が東京で講演した際にEMDRの紹介をしたのが私がEMDRを知ったきっかけでもありました。日本においても、まだあまり正しくは認識されていません。JSTSS(日本トラウマティックストレス学会)というトラウマやPTSDを取り扱う学会でもEMDRの発表はあるものの、半信半疑な人が多いのも事実です。その理由は、著明な精神医学の雑誌に論文が出ていないというのが最大の理由です。研究者と臨床家の感覚の違いを感じます。また、暴露療法を推進しようとする人たちは政治的な対立を持ち込む傾向もあり、悲しいことです。理解と普及のためには、患者さんを治していくという臨床家の努力と、研究による実証の両方が必要なのでしょうが、まだまだ時間がかかりそうです。