石兎の風流日誌

日常に考えた事を俳句・短歌で綴る。

懐古3・・・

2010-10-19 23:08:55 | 日記
     高2の冬の日曜日。私は、友人と国際通りをぶらついていた。
或る映画館の前に来た時、私は、チンピラ風の青年に「おい、一寸来い」と呼び止められた。
私は裏通りに連れ込まれて、カツアゲされるのかと思ったが・・・相手は1人で、通りは人で一杯で有ったので、私はいざとなったら、抵抗して逃げる積りでチンピラ風の青年に近づいて行った。
「おい、おめぇ~映画の切符買って来い」と、チンピラ風の青年は、私に金を差し出した。
(おい、何だよ。切符位自分で買えよ)と、私は、内心で思ったが。大人しく彼の命令に従って、私は、切符を買って、手渡した。
彼は、にやりと笑って「おお、良し!」言った。
私は、それ以上何もされずに、解放されたのだが。気が付いたら、友人の姿が消えていた。(おい、前田、逃げたのかよ・・・)と、私は友人の姿を捜した。

全く、前田広樹の行動は、友人としては、最悪の振る舞いで有った。
流石に、那覇からの帰路のバスの中で、私は、口を利く事が出来なかった。

      *私なら、逃げないわ・・・

        『  人は皆 運命の子と 思えども
                    意地ゆえ自力 否定が出来ぬ  』        石    兎