講談社文庫 新装版
2002年12月 第1刷発行
2014年4月 第30刷発行
解説・佐藤雅美
316頁
江戸小伝馬町の牢獄に勤める青年医師・立花登
居候先の叔父の家で口うるさい叔母と驕慢な娘にこき使われている登は島送りの船を待つ囚人からの頼みに耳を貸したことから、思わぬ危機に陥る
起倒流柔術の妙技とあざやかな推理で獄舎に持ち込まれるさまざまな事件を解く連作集
「雨上がり」
「善人長屋」
「女牢」
「返り花」
「風の道」
「落葉降る」
「牢破り」
どれも事件は解決するのですがすっきりとはいきません
微妙に心に残るものがあって、後を引きます
そこが脈々と続く日本人の心持をよく表現していると思います
2~4巻も出ています
ボチボチ読んでいきましょう
藤沢さん、本当に多作な方でしたがどれもこれも読みごたえのあるものばかり
一読者としては誠に喜ばしいことです
テレビドラマの話
NHK時代劇ですが
「霧の果て」を原作とした『神谷玄次郎捕物控』の2の放送が4/3から始まります
中村雅俊&柴田恭平『風の峠~銀漢~』(原作・葉室麟)に続き、中井貴一&國村隼『雲霧仁左衛門2』(原作・池波正太郎)の放送が終わって残念に思っていたところでしたが、また新たに時代劇を観る楽しみが出来て嬉しいです
中井貴一さんが青年医師?と思って調べましたら1982年放送だったのですね~。
ワタクシもまだ20代の頃、全く知りませんでした。
CSで放送されないかしらん。
とりあえず原作を読みますね!