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辻村深月「家族シアター」

2021年05月19日 | た行の作家


講談社文庫
2018年4月 第1刷発行
2020年7月 第13刷発行
解説・武田砂鉄
366頁

「「妹」という祝福」
一つ上の姉の結婚式で思い出す姉が地味でブサイクだった中学時代のこと

「サイリウム」
アイドルオタクの青年とバンギャルの姉の“微笑ましい”バトルと涙を乗り越えた姉の優しさ

「私のディアマンテ」
学業より見かけ、美しく着飾りお金持ちとの幸せな結婚を望む母と全く違う路線を行く娘

「タイムカプセルの八年」
仕事一筋で息子の日常に興味のなかった父親
息子が小学六年の時に一年だけ参加した親父会での保護者達との交流

「1992年の秋空」
普通の姉と科学オタクの妹の1992年の思い出

「孫と誕生会」
アメリカ帰りの息子一家と同居することになった男性と転校先の学校で苛めにあっているらしい孫

「タマシイム・マシンの永遠」
居酒屋の隣のテーブルでドラえもんの『タマシイム・マシン』を『タイムマシン』と間違えることなく言った女性と結婚したドラえもん大好きな男性

近すぎるからこそ距離が生れてしまう“家族”の物語
どれもハッピーエンドに終わるわけではなく、これらの家族には、また新たないざこざやトラブルが生れるのでしょう

奥田英朗さんや荻原浩さんに近い世代なので家族の姿に共感するという点では温度が低かったですが、どれも工夫されたストーリー展開が見事で楽しく読ませて頂きました





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