文春文庫
1989年3月 第1刷
2019年7月 第55刷
解説・桶谷秀昭
268頁
江戸市井ものが4編
「鬼ごっこ」「寒い灯」「疑惑」「冬の日」
武家ものが3編
「雪間草」「悪癖」「花のあと」
北川景子さん主演の映画「花のあと」を観て原作を探しました
表紙カバーは、主人公が初恋の相手とただ一度だけ手合わせをしたシーンです
原作では主人公の女性は“醜女”に近いという設定ですが、映画ではそんなわけにはいかなかったのでしょうね
原作に忠実にキャスティングをし直した映像作品を観てみたいものです
どの作品も、藤沢さんの人物描写、情景描写の巧みさに映像が目に浮かぶようでした
いつも同じですが、お見事!としか言いようがありません
でもその方が物語に合っているような気もします。
その方が甲本雅裕演じる許嫁の優しさがもっと出たような気がしますね。
なので北川さんより才助の甲本雅裕さんとナレーションの藤村志保さんが印象に残っています。
>「あろうことかこの婆に七人の子を産ませ」
は絶対外せない台詞ですね!
あんなに美人に生まれたら、ちやほやされるのに慣れすぎて、汗臭い剣道に打ち込むなどしないだろうと思いますです(^o^)/
その点、原作の想定はごく自然ですね。「あろうことかこの婆に七人の子を産ませ」に至っては、その昔語りの軽妙さに思わず笑いました(^o^)/