読書と映画とガーデニング

読書&映画&ガーデニング&落語&野球などなど、毎日アクティブに楽しく暮らしたいですね!

映画・劇場版 笑ってさよなら~四畳半 下請け工場(こうば)の日々~

2012年01月11日 | 映画(国内)

 

2011年 日本


名古屋・CBCが製作し2010年5月に東海地方で放送されたドキュメンタリーに未公開シーンを加えて再構成した劇場版です

名古屋市南区、ご主人の経営する設備会社の一角、四畳半のスペースで小さな工場を営む小早川弘江さん
手掛けているのは世界のトヨタ車の部品の一部
でも小早川さんとパート従業員の山田さん、渋谷さんの3人は、それが車のどの部分に使われているのか知らない
トヨタ自動車の下請けの下請けの下請けのそのまた下請け
四次下請けです
三次下請けの会社から持ち込まれた仕事を、不良ゼロ、納期厳守でこなす日々
でも工場はいつも笑いであふれています

2008年秋のトヨタショックで小早川さんは考えます
工場を始めて10年、毎日仕事があるのが当然で、出社しておしゃべりして笑いあって過ごしていけたらいいと思っていたのだけれど、このままでは将来仕事がなくなるかもしれない、上の方針に振り回されて仕事を請けるのはもう止めにしたい、仕事のあるうちに従業員の再就職先を決めて工場を閉めよう

山田さん、渋谷さんの再就職先も無事決まり、工場最後の日、流石の小早川さんも溢れる涙を抑えることができませんでした

小早川さんの話は決して他人事ではありませんでした
私の勤務先も主人のも、下請けという立場ではありませんがトヨタ関連の仕事をしています
100%トヨタではありませんが、三菱、ホンダなど車関連の売上に占める割合は低くありません

とにかく『下請け』という立場はとても危ういものです
小早川さんのような『弱者』を救え!、トヨタよ、何とかしろ!と声高に叫んでいる映画ではありません
パワフルで笑顔を絶やさない小早川さんが周囲の人々を巻き込んで明るく生きる姿に励まされ、厳しい立場に置かれているとしても前向きに頑張ろうという気持ちにさせてくれる映画です

「地方の時代映像祭2010」でグランプリ受賞
2011年6月には「モンテカルロTVフェスティバル」のニュース・ドキュメンタリー部門でゴールデンニンフ賞(最優秀賞)を受賞


順次全国で公開予定とのことです

 

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 皆川博子「倒立する塔の殺人」 | トップ | 小林信彦「流される」 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画(国内)」カテゴリの最新記事