河出書房新社
2022年9月 初版発行
48頁
学校帰り、ひとりぼっちで川の水を見ていたぼく
そこでぼくは雪柄のセーターのおじさんに不思議なことを教えてもらいます
盗みの疑いをかけられたり、苛められたり、毎日が辛いぼくは、この川に飛び込んだらどうなるだろう…と考えながら川を見ていたのです
そんな少年を見かねて声をかけたのはホームレスと思われる男性でした
やがて年月が過ぎ橋は新しく架け替えられ、二度とおじさんの会うこともありませんでしたが、悲しい出来事があっても心が傷ついても、おじさんの言葉を思い出しては死なない選択をしてきたぼく
あの時川に飛び込んでいたら会えなかった人ばかりに囲まれている今
ぼくがちゃんといるのを確かめると微笑んで肯く人もいます
長い夜はいつか必ず明けるのです
心がギュッと締め付けられます
けれどとても温かな物語でした
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます