新潮文庫
2011年9月 発行
解説・松家仁之
355頁
東京都心から私鉄でも地下鉄でも20分ほどのところにある小さな町を舞台にしたゆる~い連作短篇集
他人なのか親戚なのかわからない男二人が同居する魚屋さん
女性関係が派手な父親とひとり息子
中学の時両親と共にこの町から引っ越し、高校生になり夏休みの間だけおばあちゃんの家に泊まることにした少女
運に見放されているのか転職を繰り返すケアマネージャーの男性
ストレートに迫ってくる義母と向き合う嫁
年上の女性との同居と別れを繰り返す男性
大学時代の一風変わった同級生のその後
自分の来し方を振り返る似非占い師の男性
等々
そして最後に再び魚屋さんの話
商店街にあるたこ焼き屋・ロマンの客として互いに見かけたことのある程度しか関連性のない登場人物もいてボンヤリ読んでいると勿体ないことになりそうです
物語そのものは、なんてことの無い日常を描いているだけです
けれど、自分の日常も案外こんな感じで緩くリンクした人々に囲まれている、と想像するととても楽しくなってきます
読後、なんとなく周囲を観察するようなりました(^_-)
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