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ジョナサン・キャロル「木でできた海」

2010年02月27日 | 海外の作家
主人公は架空の町・クレインズ・ヴューの警察署長、フラニー・マケイブ、47歳
元不良少年

駐車場で拾った犬が死ぬ
森へ埋葬してきた翌日埋葬したはずの犬の死骸を車のトランクで発見
派手な喧嘩で有名だった夫婦が忽然と姿を消す

或る夜一人の青年がフラニーを尋ねてくる
彼は17歳の時のフラニー、とんでもなく突っ張った不良

ふと気付けば
老人になっているフラニー
30年後、自分の人生最後の日を体験する
(30年後の世界では、バック・トゥ・ザ・フューチャーのように車は空を飛んでおらず、コンパクトで騒音の無い車が多いとありました)

エイリアンも登場します
神は地球や人類を作っただけでなく宇宙全体を作った
神が長い眠りから覚める日が近づいておりフラニーはその鍵を握る人物として本人の意思に関係なくとんでもない状況に追い込まれていく
エイリアンが、フラニー・マケイブの人生を複数のビー玉に譬えて、空中に投げ上げて静止したビー玉を動かして別の人生を経験するのだ、という説明は、理解出来ない人間に説明するのには最上ではないかと思いました
すごい勝手な話ですけれどね



「木でできた海でボートを漕ぐにはどうしたらいいですか、マケイブさん」
「海水が板でできてるとしたらボートは要らない、ボートから降りてどこでも好きなところへ歩いていったらいい」
禅問答のようです

子供のフラニーは
木でできた海(sea)じゃなくて木でできたシー(C)じゃないのか
など楽しませてくれます



解説は円城塔さん
円城さんご自身の作品は難しくて理解に苦しみますが、この解説は解り易く助かりました




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