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奥泉光「モーダルな事象」

2008年08月04日 | あ行の作家
探偵小説
伝奇ノベル
キャンパスノベル
サービス満点!
しかも笑える!

大阪の短大に勤務する冴えない大学助教授と、忘れられた童話作家の遺稿の出会いをきっかけに次々と事件が起こる
この大学助教授、桑潟幸一という人物がおかしい
主人公でありながら事件の本質とは殆ど関係がない
さらに
春狂亭猫介なる登場人物は
「あっちから、ダサイおさむらいが来るよ」
「ほう、さよう(斜陽)ですか」
というダジャレのためだけに引用され、最後に桑幸のサイン会で目の前に現れるくらい


物語には欠かせない要素


ロンギヌス物質
宇宙オルガン
フィボナッチ数列
雨宮博士
トーマス・ハッファー
etc


あの
「鳥類学者のファンタジア」のフォギーも登場


奥泉さん
「新・地底旅行」の登場人物とフォギーが一緒に宇宙を旅するようなスペースオペラ風のものを書きたい
とおっしゃっています
楽しみ!






奥泉作品はとにかく長い
何の前触れもなく話が時空を飛ぶ
突然語り手が変わる
事実か空想か分からない物理論、宇宙論が飛び交う

作品によっては松本清張や江戸川乱歩、夏目漱石、等々の手法が使われ、色々と趣向が凝らされているんですね

読んでいても訳わかんない!
途中で挫折する人が多いようです

そこを我慢して何冊か読んで欲しいと思います
すると
奥泉さんの面白さが分かってきますよ

無理に、とは申しませんが

奥泉ファンが増えたら嬉しいな
(*^^)v

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