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前田司郎「大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇」

2011年05月09日 | ま行の作家

 

幻冬舎文庫
2011年1月 初版発行
解説・しまおまほ
290頁


4年と少しの同棲の後、結婚した信義と咲

ある日、五反田駅ビルで、自宅からなくなった炊飯ジャーをコートの下に隠し持った男を見た咲
男を追いかけていった屋上で休憩中の事務員さんから貰った「地獄行きツアー」のパンフレット
炊飯ジャーは地獄で見つかる、という占い師の言葉に乗せられた二人はツアーに参加することに

屋上にある小さな池を抜け向かった地獄での奇妙な一泊二日を面白おかしく、切なく描いています
猫畑
赤い人
青い人
巨大旅館
ビーフシチュー温泉

結婚早々倦怠期に入ったような毎日を送っていた信義と咲
地獄旅行という有り得ない非日常の中、馴れ合いになっていた二人が、ごくごく普通に、そして素朴に互いに会話や努力が不足していたことに気づいていきます
頭の中で考えたことを微妙にアレンジして口に出したり、まぁいいや、で済ますのは旅行前と変わらないのだけど
地獄からの帰り道、奈落の底に向かう階段を下りる時、手を繋いで歩きます
ずっと繋いでいるわけにはいかないから、きっとなんかの拍子にはなさなくてはいけないのだけど
まぁ、とりあえず手を繋いでいたい気持ちだったので、二人は手を繋いで真っ暗な階段を一歩一歩下りていった
のです

 

映画公開は5/14  楽しみです!

 

 

 


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