「mellow」
2020年
【日本映画専門チャンネル】
花屋を営む独身男性・夏目誠一(田中圭)と父から譲り受けたラーメン屋で奮闘する若い女性店主・古川木帆(岡崎紗絵)を軸に、不器用な男女が織りなす片思いだらけの恋愛模様を優しい筆致で綴ります
相手への想いを内に秘めておく切なさとダメとわかっていても想いを伝える勇気
登場人物たちの姿は清々しく、傷ついた心を温かく優しく見守る視点に好感が持てました
色々な恋のシーンに使われる夏目が作るブーケが素敵でした
ラスト、夏目のブーケは受け取ってもらえたのでしょうか?
田中圭さんが夏目のイメージにピッタリでした
夏目さんに恋したという理由で、まだ告白もしていないし夏目さんの気持ちも聞いていないのに、夫に離婚して欲しいという妻(ともさかりえ)には参ったなぁ~
巻き込まれた夏目さん、気の毒でした
「キッチン」
1989年
【日本映画専門チャンネル】
原作 吉本ばなな(当時は漢字だったそうなので)
舞台は函館
祖母を亡くし、天涯孤独の身となったみかげ(川原亜矢子)は、生前に祖母の知り合いだったという雄一(松田ケイジ)の誘いで彼のマンションに住むことになります
そこには雄一の母=ゲイの父・絵里子(橋爪功)も同居しており女2人と青年の奇妙な共同生活が始まります
始めのうちは川原さんの素人っぽい演技に「?」でしたが、橋爪さんが登場してから俄然内容に厚みが増し、不思議なことに川原さんがみかげのイメージに合致してきました
人は皆、悩みを抱えながら生きているもの
そんな中で出会った人との繋がりは大切にしていきたいものです
「ハル」
1996年
【日本映画専門チャンネル】
パソコン通信によって見知らぬ男女が出会い、恋が生まれるまでを描いたラブストーリー
当時は最先端だったパソコン通信
昭和の空気満載です
映画フォーラムにアクセスを始めた早見昇(内野聖陽)
『はやみのぼる』の最初と最後の一音をとって『ハル』と名乗り書き込みを始めます
『はやみのぼる』の最初と最後の一音をとって『ハル』と名乗り書き込みを始めます
仕事も恋もうまくいかず鬱屈していた彼に『ほし』というネームで励ましのメールが届き、ハルとほしは本名や仕事、住んでいる場所を伝えて本音のやりとりを始めるようになります
メールの内容は画面に文字として表されます
ある日、ハルに『ローズ』と名乗る女性からメールがきます
ローズは男性を求めて接触してきたようで、即会うことに
今なら、犯罪にも繋がりかねない状況を心配しますが、当時はそんなことは殆どなかったのでしょうか
結局、ハルとローズには何事も起こりませんが、ハルとほしの関係に影響が出てしまい、現実の生活でもあれこれ悩まされている2人はメールだけの付き合いだと割り切ることも出来ないまま時間だけが過ぎていきます
もどかしいです
そんな2人がようやく会える日がやってきて…
2人の挨拶が俳優の台詞ではなく「はじめまして」の文字での表現がナイスです
ほし=深津絵里さんは、強い意志を持ちながらピュアな生き方の女性を見事に体現していました
彼女の透明感は必須です
若々しい内野聖陽さんもフレッシュでした
驚いたのは、ローズ=戸田菜穂さんが、ほしの妹だったこと!
姉とやり取りしているとは知らずにハルに近づいたのですが、いやはやドキドキものでした
パソコンに繋ぐと電話が使えない、という台詞がありました
そんなことありましたねぇ
Wi-Fiなんて夢のまた夢、有線オンリーの時代ですからネ
「初めての珈琲」
2021年
【日本映画専門チャンネル】
台湾のコーヒー農園の息子でバリスタとして悩む青年(フィガロ・ツェン)と人生に残る思い出の一杯を追い求めて日本からやってきた老人と孫娘(大久保麻梨子)の交流を描きます
家族愛、郷土愛を軸に描かれるほのぼのと優しい物語
シンプルですがたまには美味しいコーヒーを飲みながらこんな作品を観るのも良いです
台湾で品質の高いコーヒーが栽培されているとは知らなかったです
今度豆を買いに行った時にお店の人に聞いてみましょう
「実りゆく」
2020年
【日本映画専門チャンネル】
長野県松川町のりんご農家を舞台に夢を追う息子と父親の絆を描いた青春ドラマ
りんご農家の跡取り息子・実(竹内一希)は父親(田中要次)と2人で農園を切り盛りしながら週末になると東京へ出向きお笑いライブに出演していました
実には母親が事故で亡くなってから笑わなくなった父親を自分の漫才で笑顔にしたいという思いがあったのです
終盤、実と相方の漫才に笑う父親の姿にじーんとなりました
家業と夢、どっちを取るか
幼いころから吃音に苦しんだ実が見つけた居場所は?
よくあるストーリーですし、脚本も目新しいものはなく、全体に浅い感じは否めません
観る人によっては「金と時間を返せ」かもしれませんが自分は佳作と思いました
ファンではありませんが百恵さんの次男ということで観てしまう三浦貴大さんがどうでもいい役だったのが残念でした
パソコン通信は、クレジットカードで決済だったので、クレジットカードを持っている=ある程度の身分確認はできている、という理解だったと思います。
パソコン環境&2人の距離感が懐かしかったです。
LANケーブルを繋いだ時の音とか、バカでかいモニターとか、あのような環境でも十分でした。
ウチもISDNにしていて、その後不要になったのでNTTに問い合わせたのですがスムーズに事が進まなくて主人が悩んでいましたっけ。