アメリカの大統領選挙につづく兵庫県知事選 の開票結果のニュースを聞いて、「へえ~~」と驚くことしきり。
そしてその結果を左右したと言われているSNSの影響力というものが不気味でたまらない。
でも考えてみるとコロナの頃にはワクチン疑惑の陰謀論を強固に信じている人が知り合いの中にもいたし、ウクライナ侵攻当初は妙にロシアを弁護する人たちがいて、その人たちの間にはだいたい同じようなウェブサイトやツイートのリンクが拡散されている様子が見えていた。今にはじまったことではないのかもしれない。
最近「岐阜県の風力発電所建設の反対運動が云々」というニュースを聞いただけですぐ頭に浮かんだのは「それって原発の業者や原発賛成のロビイストがたきつけた怪しい運動なんじゃない?」ということだった。スウェーデンでもそういう運動があり、その背景には原発賛成派の影響があるといわれていたからだ。(念のために言っておくと風力発電には景観、周波数、騒音などの問題は確かにあるので反対運動がおこるのは不思議なことではない。)
イナカの風車
…が、新聞記事を読んだらまるで違う展開が書かれていた。(NHK
の報道)何と県の警察がわざわざ風力発電会社に反対派住民について情報提供をしたという信じられない話だった。住民が県などを相手に訴訟を起こして勝訴したという。警察が??どうして??…理解ができず頭がくらくらする。
頭のどこかにいつまでも「原発賛成派の攪乱作戦じゃないの??」という先入観がこびりついていて釈然としなかったのだが、丁度いいタイミングでインターネットメディアのポリタスTVがこの名古屋高等裁判所 による第二審の判決文を解説していたのでそれを見た。
やっぱり新聞の報道のとおりだということがわかった。大垣警察は「こういう風力発電所反対運動を展開するような輩は不穏分子であるから取り締まらなければならない」と信じて、反対グループのメンバーの個人情報を調べて自ら風力発電業者に提供を申し出ただけではなく、わけのわからない忠告もあれこれしていた。
…それが警察の職務だと思っていたわけ??と大いに呆れたけれど、判決文は爽快なくらい警察を断罪していて個人情報の提供だけではなく収集することも法にふれうると述べられていた。上告はしないとのことで住民の勝訴が確定。よかった~…って、当たり前でしょ
「ポリタス」ではジャーナリストと弁護士が二人で判決文の大切な部分をじっくり時間をとって読んで解説してくれたおかげで事の次第もわかったし、それが法的に見てなぜ、どのようにアウトとされたかということもわかってすっきりした。自分が「自然エネルギー発電反対運動をする人たちは怪しい」という偏見を持っていたこともあぶりだされてきた。
誰がでっちあげたのかもわからないような情報がネットに飛び交って何を信じたらいいのかわからないような今、こういうていねいな番組があること、外国に住む私でもそれが聞けるということが本当にありがたい💛
この訴訟をおこした方たちの「もの言う自由」を守る会のホームページ
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