マゼノ渓谷までの道沿いに、『花唐符』と言う豆腐料理の店がある。
前から存在は知っていたが、今まで立ち寄った事が無かった。
あ、そうか!
その手があったか。
ポンと膝を叩きたくなった。
今日は断然豆腐だ。
今日、豆腐を食わずして、何を食うというのだ。
「昼はあの店で食べるぞ。」
マゼノ渓谷からミステリーロードを左に折れ、国道に出るとすぐにその店はある。
中に入ってみた。
お洒落で洗練された店内である。
と、思いきや、
背中に赤ん坊をオンブ紐で括り付けて配膳をしている若い女性がいたりする。
にこやかに笑いかけて、私たちを接客する赤ん坊に、
「可愛かぁー。」(家内)
「ハハハ、すみません。すぐ寝ますから。(笑)」(店員)
ああ、いい店だ。
この風景を見ただけでわかる。
美味しいに決まってる。
メニューを開いた。
「えーっと、俺はこれにする。」(私)
「私はこれを。」(家内)
家内の前に、小鉢料理をまとめた大皿が置かれた。
気取らない田舎料理が、やけに美味そうである。
メインディッシュの豆腐ハンバーグ。
「美味しかー。」(家内)
らしい。
私が頼んだのは、豆腐をシンプルに楽しめるリンドウセットだ。
さっと炙っただけの油揚げをパクリ。
あ、美味いぞこれ。
この店自慢の釜炊き豆腐は、豆腐本来の美味しさを味わえる。
また、その他豆腐由来の小鉢料理も、椀物の呉汁も言う事無しだ。
帰りには、豆腐や油揚げ、家内が美味そうに食べてた豆腐ハンバーグ、その他諸々買ったのは書くまでも無かろう。
良い店見っけ!!