筑後弁で物が壊れた時、とりわけ、修復不能で元に戻せない状態を、
『こっぱげた』
と、表現する。
昨日の夕方、
「あ~あ、とうとう冷蔵庫がこっぱげた!」(家内)
実はこの冷蔵庫、ひと月以上前から庫内の照明が点いたり消えたりと、予兆はあったのだ。
今は、照明はおろか、肝心の冷凍冷蔵が機能しなくなってしまった。
ご臨終である。
考えてみれば、この冷蔵庫も12年の年月が経っている。
そろそろ、買い替え時期ではある。
とは言え、冷蔵庫が こっぱげた 事など初めてである。
今までは、「もう少し大型の物を」とか「最新の機能が欲しくて」の理由で買い替えてきた。
買い替えの理由として、今回は切羽詰まっているのだ。
開店と同時に、大急ぎで家電用品店へ。
但し、私らにそれほどの選択の余地はない。
先ずサイズの問題が一つ。
もう一つは、最短で納品出来る物、が条件だからだ。
「となりますと、これか、これか、これですね。どれも明日には配達が可能です。他は数日かかりますね。」(店員)
「それでも明日?今日は無理?あ、展示品でいいよ。俺、担いで持って帰るから。」(私)
「無理ですな。どれも60㎏以上ありますぜ、旦那。」
「グムムム。」
仕方ない。
庫内の食材のいくらかは、諦めるしかあるまい。
支払いと配達の手続きを済ませ、自宅へ戻る。
そうこうするうち、昼前である。
傷みが早い物から選んで調理するか。
後は、野となれ山となれだ。
「そんじゃ、何を作ろうかな。えーっと・・・」(家内)
ヤツが冷蔵庫の扉を、パカリと開けると、
「オッチャン、冷蔵庫が動きよるよ。」
・・・こいつ。
仮病か?
捨てられると知って、慌てて仕事してやがる。
今頃遅い!!