Tシャツとサンダルの候

イノシシと、クモの巣と、彼岸花と

この夏、あまりの猛暑に、山登りの回数がめっきりと減った。

その代わりと言っちゃなんだが、めっきりとお腹が出てきた。

 

こりゃいかん。

涼しくなった今、去年のペースに戻さなくちゃ。

 

 

という事で昨日は、明星山である。

炭焼きコースを行く。

 

尾根道に出る少し前、

突然

 

 

ブヒブヒブギョーーー!!

ズドドドーーー

 

 

うあ!

びっくりした。

 

20m程先に、親イノシシとウリ坊数匹が居たのだ。

私に気付くや否や、一目散に尾根の方に向かい、坂を登り去っていった。

慌ててスマホをポケットから取り出し、パシャリするも、

時すでに遅し。

 

尾根付近に、写ってないかなぁ。

まだガサゴソ音はしてるんだけど。

物的証拠は撮れなかったが、久々のイノシシとの遭遇であった。

木段に差し掛かる。

 

木段が崩れている。

イノシシが掘り返した跡である。

 

そう言えば、一昨年はあれだけ多かったイノシシが掘り返した跡が、去年は極端に少なくなっていた。

何度か山中で、イノシシ駆除の猟師に出会った事があるが、その効果が出ていたのだろう。

ただ最近になってまた、イノシシの痕跡が、若干増えてきている気がする。

またぞろ、猟師が活躍する場面に出くわすかもしれない。

 

とっとこ歩く。

この季節の低山、とりわけ明星山はクモの巣との戦いである。

この山を行く時、何が必要かって、クモの巣にめげないメンタルである。

こんな陽光を受けている巣なら、発見は用意だが、大概のクモの巣は、顔に絡まって初めて気づく。

 

ウアップ

ペッペッペ

 

この日、クモがせっせと作った巣を軽く100個程破壊し、それを顔や体に絡ませた。

おまけに今日は、帽子を忘れてしまっている。

尋常ではない量の蜘蛛の糸が、私の白髪頭に。

 

えーい。

出来損ないのウイックか!!

 

これぞ、ザ・毒キノコ。

笠は15㎝近くはあったろうか。

 

10秒おきに、顔や体に絡まる蜘蛛の巣を取り払いながら、登って行くと、

頂上に着いたぜ。

しばし、蜘蛛の巣から解放される。

 

おや?

この前山頂で見たのは、やっぱり彼岸花の蕾だったか。

だがしかし、

こんなの、去年までは無かったぜ。

誰かが球根を植えたのに違いない。

 

ダンギク?

これも去年までは、ここには無かった。

この場所に咲く、ミヤマウズラや、春蘭、エビネなどへの影響は、無いのだろうか。

 

 

と、思った。

 

 

 

同じ道を引き返すのもなんだしと、帰りは別のコースで帰る。

が、たちどころに後悔することになる。

何故なら、別の道を通るという事は、新しいクモの巣が張り巡らされている道を通るという事だからだ。

 

 

車に帰り着いた頃には、私の頭髪は、3割増しに見えたに違いない。

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