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映画「アンストッパブル」の感想です。

2011年01月12日 | 映画感想 ア 行
今年1本目の映画「アンストッパブル」を観ました。
ストーリーは実にシンプルで、運転士の軽はずみなミスから、走る破壊兵器と化した無人機関車を追いかけて停止させるというもの。これが、単純な話なのに面白かったです。この映画は2001年にアメリカ・ペンシルバニア州で実際に起こった鉄道事故を元にした実話だそうです。どんな事故だったんだろうと気になったんですけど、ネタバレになったら嫌だから映画を観た後でwikiで検索したら事故の詳細が載っていました。化学物質などの危険物を搭載した全長約800メートルもの機関車が、無人のまま約2時間に亘り3つの郡をまたいで暴走を続けたそうです。映画の中で描写されていた暴走機関車を止める作戦は、ほぼ実話と一緒でした。

こう言うパニック映画ではよくある設定ですが、主人公たちがそれぞれプライベートで抱えている家族や仕事のトラブルも所々に挿入して描いていましたが、それぞれの人間模様をしつこく掘り下げることなく必要最小限に抑えられていたので、緊迫感を保ったまま暴走列車に集中できて良かったです。爆破シーンなどそれほど派手な演出は有りませんでしたが、上映時間 1時間 38分と言うコンパクトに仕上げた脚本は、シンプルで、より現実味を帯びた緊迫感が伝わってくる物語になっていたと思います。最後は二人で止めるんだろうと誰もが最初から予測は付くでしょうけど(^_^;)・・・、分かっていても途中ドキドキして見入っていました。CG多用で派手にビルを壊したり橋を爆破させたりと言う破壊映像は見た目はインパクトが有りますが、そう言う映像だとリアリティー感が失われてしまいビックリするだけのただのパニック映画になっていたと思います。

この映画の見所は、一番はもちろん数々の障害物をものともせずにスピードを増して走り続ける大迫力の暴走機関車ですが、事件が明るみに出てからの追随する取材ヘリや、ニュースリポーターの切迫したLIVE中継も、私たち観客の臨場感の盛り上げ役に一役買っていたと思います。そして、もう一つの見所はデンゼル・ワシントンと、クリス・パインの主演二人の演技でした。仕事に熱い情熱を傾けるベテラン機関士フランク役のデンゼル・ワシントンがとにかく渋かったです。そして、いかにも仕事にクールな現代の若者然とした新米車掌ウィル役のクリス・パイン。どうしようもない世代間ギャップでモロに対立していた二人ですが、機関車内で交わす言葉が物語の進行と共に徐々に変化して行き、お互いの地を曝け出して距離が縮まります。そんな中で、鉄道会社や警察がいろんな作戦を立てて停止させようとしても、まるで歯が立たない暴走機関車に対して、ローテク機関士フランクが諦めずに経験に裏打ちされた知恵と精神力で、新米車掌ウィルと共に自分達の命を懸けて暴走機関車に臨む姿は、実話と言う重みも加わって圧巻でした。

ちぇっくちなみに、これまでのトニー・スコット監督とデンゼル・ワシントンのコンビ作の全4作品の興行成績は、1位の「クリムゾン・タイド(95年)」が約9100万ドルで、順に興行成績が1000万ドル前後ずつ下がって行き、2位「マイ・ボディガード(04年)」、3位「サブウェイ123(09年)」、4位が「デジャヴ(07年)」だったらしいです。今のところ、コンビ5作目となる「アンストッパブル」は、出だし好調で二人のコンビ作の2位以上が確実のヒットになるらしいです。前作の「サブウェイ123(09年)」はイマイチ面白くなかったですが、若さと才気あふれるスマートなデンゼル・ワシントンが見れる「クリムゾン・タイド」は、二人のコンビ作の中ではピカイチの面白さでした。



私の評価は5点満点中の4.5点です ≫ 採点表  イライラ度は0です ≫ 採点表
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 「アンストッパブル」 (英題:Unstoppable)
日本 公開日: 2011年 01 月 07日(金) (上映時間 1時間 38分)
監 督 : トニー・スコット
キャスト: デンゼル・ワシントン / クリス・パイン / ロザリオ・ドーソン 他
米 公 開 日 :  2010年 11月 12日  
全米週末興行成績 : 初登場2位
米Yahoo!ユーザー: 平均評価 「 A- 」 ( 2510 ratings) (1/11日現在の数字)
米 各雑誌批評家 : 平均評価 「 B 」 ( 7 reviews)  (  〃  )
 (米Yahoo!評価はユーザーと批評家それぞれの平均評価で、A+が最高です。)
解説 byYahoo!映画 : 実際に起こった列車暴走事故を基に、危険な薬物を大量に積載したまま無人で暴走し始めた貨物列車を、二人の鉄道マンが止めようと奮闘するサスペンス・アクション。『クリムゾン・タイド』『サブウェイ123 激突』など、これまで何度もコンビを組んできたトニー・スコット監督とデンゼル・ワシントンが再びタッグを組む。『スター・トレック』のクリス・パイン、共演。
ストーリー : 操車場に停車中の最新式貨物列車777号が、整備ミスによって走り出す。大量の化学薬品とディーゼル燃料を搭載した777号を止めるべく、鉄道会社と警察は手を尽くすが、列車はさらに加速していく。事態を察知したベテラン機関士フランク(デンゼル・ワシントン)は、この日初めてコンビを組んだウィル(クリス・パイン)と共に、決死の覚悟で暴走列車に立ち向かう。


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コメント (12)
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