
映画『メアリー&マックス』を観た。
すばらしい映画でした。
監督のアダムエリオットの実体験を反映させた脚本は、人と人との絆の固さやモロさを見事なまでに描いた正に傑作といえる作品だと思います。
前作の『ハーヴィ・クランペット』もとてもすばらしい作品でした。今回もです。
「完全な人間などいない。」マックスの言葉。とてもよかった。
この作品はクレイアニメーションで表現された作品です。不思議なこの世界の住民達は、アダムエリオット監督の脚本と絶妙な表情、動きを与えられて、観ているものを粘土の塊ではなく、近くに住んでいる住民の話のように身近に感じさせます。主人公の2人は様々な問題を抱えている。周りの人間も。
私たちが住むこの世界は、とても難しく、複雑で、でもとても美しい。
いい作品でした。
現在、新宿での上映は終わって、来週まで吉祥寺バウスシアターで上映しています。(6/17まで)
あとちょっとしかありません。21時からのレイトショーですが、1日の終わりにいい映画を観に行くのはいかがでしょうか?
映画『メアリー&マックス』オフィシャルHP

権威あるアヌシー国際アニメーション映画祭で最優秀長編映画賞を受賞するなど、世界的に高い評価を得たクレイアニメーション。2004年にアカデミー賞短編アニメーション部門に輝いたアダム・エリオット監督による初の長編作品。1日にわずか4秒、完成までに4年の歳月を要したという本作は、スタッフの粘り強さと、途方もない繊細さによって生み出されたことが伝わってくる、ハイクオリティな出来栄え。デジタル・ツールがコミュニケーションの主流となった現代に、文通によって湯情や愛情を超えた人間同士の深い絆が築かれていく様子は感動的。フィリップ・シーモア・ホフマン、トニ・コレットといった個性派俳優が参加したボイスキャストも魅力のひとつ。
まだ携帯もインターネットもメールも当たり前ではない時代。オーストラリアのメルボルンに住む8歳の少女メアリーは、万引きに夢中でシェリー酒中毒の母ベアラと、死んだ鳥を使った剥製の製作が趣味の父ノエルと暮らしていた。空想好きだが、本物の友達がほしいと願っていたメアリーはある日、アメリカに住む“誰かさん”に手紙を送ろうと思い立つ。分厚い電話帳から選び出した一際風変わりな名前は“マックス・ホロウィッツさん”。さっそく鉛筆を走らせるメアリー。一方、ニューヨークで暮らす44歳のマックスは、肥満体の中年男。社会にうまく馴染むことができず、極端に人づきあいを苦手とする彼は、大都会で一人孤独な日々を送っていた。そんな彼のもとに、遥か彼方のオーストラリアから1通の手紙が届く。それは、2つの大陸にまたがる、メアリーとマックスの20年以上に渡る深い交流の始まりだった……。
映画『メアリー&マックス』予告編