三角芳子 YoshikoMisumi

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夜中。珈琲あわの世界。

2013-03-06 | プロフィール
作業ばっかりしています。三角です。

ものすごい勢いで作品制作しています。かつてないピンチ(っていつも言っている気がしますが、、)

さて。夜中の作業には珈琲。
フィルターに豆いれて、お湯注ぐ瞬間が好きです。
無の時間。

珈琲をいれてると思い出すことがあります。

高校生くらいまで、いれたて珈琲を飲む習慣は私にはありませんでした。そんなオサレな家じゃなかったですし(^^;)
珈琲は、高校の時に通っていた福岡の小さな小さな絵画教室の先生が大好きで
その先生がブレイクタイムにたまにいれたて珈琲をふるまってくれました。それがブラック珈琲体験の記憶の始めです。
最初苦くて、すっぱくて、正直あんまり美味しいと思えませんでした。笑
でも、先生と飲む珈琲はうれしくて、珈琲タイムは特別なイメージ。

そのうち先生は私にも「珈琲をいれる役」をさせてくれるようになって(ただめんどくさかっただけかもですが、、笑)
冷蔵庫から豆を取り出して、先のとがったやかんでお湯をわかして、蒸らして、すこーしずつ注いでいく。の方法を知りました。
新鮮な豆は泡がぶくぶくぶくぶくでて
なんともいえない匂いと一緒にそのいれる時間を楽しむ。
いれてる時はなんも考えずに無になる。
そんな珈琲をいれる瞬間の楽しみを覚えたのもその時です。

その小さな絵画教室の先生は、ものすごいアーティストで。芸大の油絵をでて1人で暮らしながら、小さな絵画教室で水彩画や油絵を大人と受験生に教えながら、毎日毎日絵を描いていました。ほんとに毎日。
アトリエは小さくてボロくて、筆を洗うところはバケツに受けて、いっぱいになったら外に捨てにいくようなものすごい昭和初期のような教室でしたが(^^;)そんな中で先生が描く絵はすごくて。とてもかっこよかったなぁ。
飲むのが大好きで、大抵朝は二日酔いなので、先生業は昼過ぎにならないと出てこないような先生でしたが、笑。人として魅力いっぱいの大好きで、尊敬する先生でした。
私がこうして東京にこれたのも先生のおかげ。語り尽くせない思い出があります。
いつもは威厳があるのに、飲むと陽気でおちゃらけてかわいい先生。大学に入っても福岡に帰ると会いにいっていましたが、、大学院生の時に急に体調を崩されて亡くなってしまいました。
今も思い出すと、もっと一緒にしゃべったり、絵みてもらったり、先生に美味しい珈琲をいれてあげたっかたなぁ。。と泣きそうになります。。


珈琲をいれる時。私はそんな先生のことを思い出します。
今では珈琲大好き。

こうして何かでその人を思い出す。というのは不思議です。

はぁ。。かいていたらセンチメンタルな気持ちになりましたが、がんばろう。

珈琲のんでまた作業。

先生に恥ずかしくない作家になりたいなぁ。
ちなみに先生はえびすさんにそっくりでした。かっこいいえびすさん。(^^)


ミスミヨシコ