日々暮らしの風景

ぼんやり生きる、自分なりで良い。

お雛様 京料理ちもと

2017-04-02 | 私の撮った写真

お雛様   (平成29年3月30日)

 <京料理ちもと>さんの二階松の間に飾られています貴重なお雛様を撮影させて頂きました。

 

大正時代に有名な作家さんが2つだけ造られ一つは皇室、

もう一つがちもとにある<紫宸殿写しの古今雛>です。

向かって左側が御神殿、渡り廊下があって対屋。

3月1日から4月3日まで飾られています。

1日の朝に八坂神社から宮司さんに来てもらって入魂式とお祓いの儀式をされているそうです。

 

御神殿

神殿

お内裏様とお雛様は三人官女の後ろに居られます。

神殿に続く階段は天皇しか昇り降りが許されていなくて建築名称で<陛>と呼ばれます。

お使いの方は階段の下で『陛の下に参りました』と言うところから

天皇陛下が定着したと、とか。

 (三人官女のお一人は既婚者でお歯黒を塗ってはります。知らんかったでしょ!)

 

 対屋

(向かって右側)

ここの特徴は東側に渡り廊下が付いていて付属の建物<対屋(たいのや と読みます)>がある事。

実際の宮大工さんが造られたそうです。

この階段は誰でも昇り降りが出来ます。

 

 

 藤娘さん  羽を付けてはるのが胡蝶の舞を踊られる人。

両端にあるのは一対の犬筥(いぬばこ)人を厄災から守る魔除けや厄除け。

 

市松人形 

男の子なんですって。

(おちんちんが付いている市松人形があるらしい。見つけたら相当なお宝だそうですよ。)

市松(いちま)さんと呼ばれモデルは実在の人物江戸初期に大活躍された歌舞伎役者女形佐野川市松さん。

市松模様もこの方が舞台で着ていた格子の模様からだそうです。

 

左から 明治、大正、昭和、一番右の市松さんは今の女将の初節句にお祖母様から贈られ今年初デビューらしいです。(因みにちもとさんの市松さんにはおちんちんは付いて無いらしい。残念。)

 

大正時代 台所用具。本物の銅で出来た物やその他精密に造られています。

荒神棚

火の側に荒神棚を設け伏見人形の布袋さんをお祀りするそうです。

京都は初午の日にお稲荷さんにお参りして小さい布袋さんから年々少しづつ大きくしてゆきます。

七体揃ったらめでたいと言われたそうで途中で不幸事があったら川に流してまた一から始めると言う習わしだそうです。

ちもとの荒神さん

 

ちもとにある一番古い雛壇、江戸後期の真多呂人形(木目込人形)と蒔絵のお道具。

初代鴈治郎さんの娘さんがちもとに嫁がれた時の花嫁道具の一つ。

 一番右にある雀のお雛様は二代目鴈治郎さんが扇雀さんに襲名された時に貰われたそうです。

その後ろのガラスケースに入っているのが大正時代の物。付けも焼きも本物の清水焼。

 

ちもとさんの美人女将さん(女優さんみたいでした)が丁寧にお雛様やお道具の説明を

京都の優しいはんなりとした口調でお話して下さいました。

 

節句の節は

節目。この日に桃花酒を飲んで厄払いをしてより良い生活を祈願する。

桃は最強の花と言われているそうで邪気を祓い福を招くそうです。

 

 

素晴らしく綺麗に活けられたお花。

凄い。

このお華を見た時何か気持ちがすっとすると言うか安定感と言うか

ほっとして穏やかな気持ちになりました。

私はお生花が大好きです。

 

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一生懸命お話を聞き入り、前回に伺った時のお話を併せあやふやな言葉は調べて記事を書きました。

聞き間違いや聞き漏らした事も一杯あったと思いますが(お許し下され)

とても興味深く楽しいひと時でした。

また何年後になるかしれませんがお雛様の時期に伺えたら良いなと思っております。

 

貴重なお雛様やお道具のお写真も撮らせて頂いて感謝しております。

ありがとうございました。