かすかべみてある記

日光道中第4の宿場町・粕壁宿を忠心にクレヨンしんちゃんのまちかすかべをみてある記ます。

粕壁宿と共に歩んだ東八幡神社(其の四)

2022-06-14 19:30:00 | 神社

更新日:2022/10/14・公開日:2021/11/02

◆末社群
東八幡神社境内の本殿裏には、その他にも末社の祠が並んでいます。順に見ていきましょう。

◆浅間神社

浅間神社

祭神 木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)

富士山の浅間神社を勧請したもので、安産、子供の安全成長の守護神で、毎年七月一日には、赤子の初参の風習がある。

※木花咲耶姫命は、日本の木の花を代表する桜の美しさを象徴していると同時に、日本を象徴する富士山の神霊でもある。本来の山の神の性格と火を吹く富士山を神聖な山として崇める古くからの信仰が結びついたものと言われている。さらに、民間信仰の子安神と結びつき、子授け・安産の神として庶民の生活に密着し広く信仰されている。

※筆者補足。

◆大杉神社

大杉神社

祭神 大山津見神(おおやまつみのかみ)

天下泰平、国土安穏、災難悪病避けの守護神で、従者は天狗と伝えられる。茨城県稲敷郡桜川村の大杉神社を勧請したもので、古くから代参詣りとして大杉講がある。

※大杉神社は、現在の茨城県稲敷郡阿波にある神社、主祭神は、倭大物主櫛玉命(やまとおおものぬしくしかたまのみこと)。日本唯一の夢むすび大明神で、「悪魔ばらえのあんばさま」と称され、厄除け、八方除け、星除けの神と言われている。(※「観光いばらき」より)

ご祭神は大山津見神と書いてあります。大山津見神は日本の山の総元締めの神で、浅間神社の祭神・木花咲耶姫命(このはなさくやひめやみこと、富士山の神)磐長姫命(いわながひめのみこと、岩の神)の父神で、

茨城県の大杉神社のご祭神倭大物主櫛玉命とは違っています。

何故そうなったかはわかりませんが。大杉神社は末社として春日部市内の多くの神社でよく祀られています。疫病や自然災害が多かった時代、毎月お金を積み立てて、代表者が参詣する代参講(大杉講)が盛んであったことが伺えます。末社として東八幡神社に大杉神社が祀られていると言うことは、災難厄除けの神として、大落古利根川の舟運での安全祈願を祈ったのかもしれません。

※筆者補足

◆大国玉神社

大国玉神社

祭神 大己貴命(おおなむちのみこと)

大国主命とも呼ばれ親しまれている神で、島根県出雲大社より勧請したもので、縁結びの神として崇敬されている。

※ご祭神の大己貴命は、「因幡の白兎」の話の主役としてよく知られていますが、出雲神話の中では、国土の支配者で国つ神の絶対的な存在としてその存在感を示しています。また、大国主命は、中世以降、インド生まれの仏教の守護神・大黒天と習合し、ダイコクさまと呼ばれるようになり、のちに民間信仰の七福神の大黒さまと同一視されるようになりました。以後、打ち出の小槌を持ち、大きな袋を担いで米俵を踏まえて立つ、お馴染みの財福の神のイメージが定着しました。そして、現代でも五穀豊穣の神、商売繁盛の福の神として大黒さまは信仰されています。

なお、少し気になったのは、案内の立札のご祭神・大己貴命のフリガナですが、立札は「おおなむのみこと」となっていますが、正しくは「おおなむのみこと」ではないかなと思います。今まで何方も指摘されていないようなので、これからもこのままなのでしょうね。

※筆者補足

◆豊玉稲荷大明神


鳥居

祭神 宇迦之魂神(うかのみたまのかみ)

三河国豊川稲荷を勧請したもので五穀豊穣、商売繁盛、の守護神である。神使は狐と伝えられる。

なお、「ふるさと春日部『春日部の神社/東八幡神社』須賀芳郎/著/1996年」には、

往古粕壁宿川久保の金子豊次郎氏の屋敷神として鎮座ありしが、明治末期にここ八幡神社境内に奉遷される。

と記載されており、この「豊玉稲荷大明神」も明治末期の合祀令で当社に合祀されたことがわかります。

◆天満宮


天満宮

祭神 菅原道眞朝臣(すがわらみちざねあそん)

 

京都北野天満宮より勧請したもので、学問、書道の守護神として信仰厚い。

菅原道眞、弘法大師、小野道風を日本三聖人として称えている。

いわゆる「天神さま」です。東京の湯島天神のように、学問・受験合格祈願の神さまとして親しまれています。なお、学問、分筆の神としての天神信仰が、庶民の間に広まったのは、江戸時代に寺子屋が隆盛してからのことと言われており、今も盛んな受験合格のご利益のはしりとされています。

また、菅原道眞、弘法大師、小野道風の三人は書道の世界に於いて平安末期の書論『夜鶴庭訓抄』(類従本)に、書の三聖として挙げられています。書論とは、書道に関する理論のことで、一般にはその著作物をさし、書論書とも言われます。(Wikipedia)

◆神社は面白い

如何でしたか、こうして身近な神社の境内を歩くと結構面白いですよ。

さらに、当東八幡神社にお詣りすることで、日本各地の神々にお詣りすることができるので、何かお得な気分にもなります。

末社のご紹介はこれでひとまず終わりますが、境内には、まだまだ面白いところがありますので、この続きは次回に…。

続く…



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