14時30分過ぎ
島へ着いた一行は、レンタカーを調達し初日宿泊する(パッケージに付いてた)ホテルへ
そこは、ホテルというより民宿というほうが、
いや、民宿の方がまだ綺麗なんじゃないかなというような場所だった。
まぁ、屋根も壁も、お風呂もトイレもベッドもあるのだから問題ない。
部屋に荷物を置いて、いよいよ島巡り。
まずは腹ごしらえ。ということで食べ物を探して車に乗り込んだ。
島の全貌をまだ知らぬわたしたちは、とりあえず思いつきで車を走らせた。
それが間違いだったことに、最終日に気付くことになる。
車で走れど、走れど、食堂やレストランらしきものは見当たらず、
目に映るのは、海かサトウキビ畑か対向車か民家。
30分走っても一向に食べ物屋は見つからない。
むしろ、民家と対向車は減るばかり。
目に入るのが、ほぼサトウキビ畑になりつつあった。
これはマズい!
このままでは食にありつけないのではないかと不安がよぎる。
危機を感じた一行は、一途の頼みと【空港】へ向かうことにした。
空港への道のりは、国道というより農道。
対向車という対向車はいなくなり、サトウキビと太陽の光に包まれ車はすすんでいった。
1時間程走った後、(わたしは山道によるダメージで更にダウン)
我らが希望の食事処【種子島空港】へ到着した。
小さな、小さな空港は、高速にあるインターみたいだった。
希望は絶望へとかわりつつあった・・・
これだけ走って、まさか【食】にありつけないなんてことはないだろうか、
そんな不安は、入り口を入って直ぐに取り払われたものの、
一軒のお土産ショップと、一軒の食事処という、選択の余地のないものとなった。
選択の余地、メニュー選択の少なさのなかから、それぞれに一品選び
お腹を満たすだけの為の、旅の醍醐味ではない食事を済ませることに成功した。
美味しいご飯ではないけれど、お腹が満たされると元気になるもので、
初日の計画をたてていなかった一行は、種子島なるものを少しでも頭に入れようと
行き当たりばったりでドライブすることにした。
島の西側を走っていた我ら探検隊は【イルカ岩】なるものがあるのと情報を入手。
なんの迷いもなく向かうことにした。
サトウキビ畑とメイン道路と、民家の周りをグルグルして、一度迷い
30分かけて【イルカ岩】なるものがある岬へ到着したのだった。
駐車スペースには、先客のおっさんと、野良犬ならぬ、野猫が群れをなしていて、
車から降りると、少し警戒した目つきを見せたものの襲ってくる気配
威嚇する気配もなかったので、イルカ岩散策を開始した。
と、いっても目の前に見えていて、そこまで岩山を渡り辿り着こうというミッションなだけ。
満潮時には海の中に隠れる岩は、波の力なのか、うねったように削られていた。
アップダウンと、凹凸の中をゆっくり進み、目的のくつろげそうな岩へ到着。
落ちかけの太陽を眺めるノスタルジー
そして、気になる、ゴキブリのような虫の群れ。
これが旅。
イルカ岩
30分ほど、イルカ岩と太陽と波とべったりまとわりつく潮風と、ゴキブリもどきを満喫。
これ以上はないくらい満腹になり撤退することにした。
初の観光らしき行動は、
大自然の営みと、おそろしいまでの文明を生き抜いた生命とのコラボレーションであった。