七不思議の一つに成っている猫鳴き橋付近(現在はその面影さえない)から望む五高赤煉瓦本館はその威容は未だ持ってたいしたものである、その昔天気の良い日には担任に引率された小学校の生徒が写生していたと、今でもこの傾向は変らずある時には大学生が写生していた。今年は朝は寒く冷たいからかまだあまり目にしないが、カメラに納めている者は非常に多い。
赤煉瓦校舎が出来て百二十余年も経過した、然しその永い歴史の風雨に曝されているがビクともしていない。この偉観は何物にも代え難いものである。やがて五月になれば、眼に青葉山時鳥の季節であるが、蘇鉄の葉陰は六十年前に終了した龍南健児を想い出させ、山時鳥の鳴き声こそ聞かれないが、その五高の伝統は尊ぶことであるのは勿論であり、これは一朝一夕になるものではない。それは即ち過去からの幾春秋を経た先人の努力によって築き挙げられた貴重な遺産である。
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玄関前の蘇鉄
赤煉瓦校舎が出来て百二十余年も経過した、然しその永い歴史の風雨に曝されているがビクともしていない。この偉観は何物にも代え難いものである。やがて五月になれば、眼に青葉山時鳥の季節であるが、蘇鉄の葉陰は六十年前に終了した龍南健児を想い出させ、山時鳥の鳴き声こそ聞かれないが、その五高の伝統は尊ぶことであるのは勿論であり、これは一朝一夕になるものではない。それは即ち過去からの幾春秋を経た先人の努力によって築き挙げられた貴重な遺産である。
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玄関前の蘇鉄