『本』問題

2014-02-16 | 日記

まだ父が生きていた頃の話し

「僕が死んだら本をみんなあげる」と言われた私はその夜早速夢を見た。

 

父が死んだのに「やった!本が貰える!」と喜ぶわたし

住んでいたアパートの部屋に本が運ばれて来たものの入りきらず

「どうしよう」と真っ青になる・・・

そんな、実に単純な分かりやすい夢だった。

 

結局、本当に父が死んだ時 

持ってきたのは林光の歌の本、こんにゃく座のソング集、万葉集の数冊・・・

若い頃欲しかったブレヒトやチェーホフの全集や戯曲集や演劇関係の本も1冊も持ってこなかった。

今になって「ア~失敗したなあ」と思うことがないわけではないけど

本当に欲しけりゃ自分で買えばいいんだから。

それにさー、あの蔵書印ってなんだかなあ、なんだよね。

父は本棚に並んだ本の事を『僕の脳味噌』と言うような

結構本に執着してた人だったからやはり蔵書印を押してあったのだけど

そういう本を手許に置くのは気が進まないのだ。

 

形見に一冊、ならいいのだけどね。

 

本当に本ってどう始末したらいいか悩むよなあ。

などと考えながら今日の午後は本棚の整理をしたのだけど、

捨てようと思った本の山からまた引っ張り出して読み返したり

なかなかはかどらない。

「老前整理」のつもりが「老後整理」になりそうだ。

みんな捨てちゃってもいい

と思って片付け始めるのになあ。