月岡芳年 月百姿
『源氏夕顔巻』
明治十九年届
夕顔は三位中将の娘で頭中将の側室
常夏(とこなつ、撫子の古名)の女とも呼ばれていて
一女(玉鬘)を産むが、本妻の嫉妬を恐れて市井に紛れ
お互い素性を明かさずに光源氏の愛人となるが
八月十五日夜半、物の怪に遭遇する。
国立国会図書館デジタルコレクション 069
<源氏物語第四帖 夕顔巻 あらすじ>
源氏17歳の時、病気の乳母を見舞いにいきました。
隣の垣根に咲く花を見つけた源氏がその花取りにやらせると
その家の使いの者が夕顔の花を乗せるための扇を渡してくれます。
その扇には和歌が書かれていました
源氏はその歌に和歌を返しましす。
家主の女の教養に興味を持った源氏は
身分を隠して彼女のもとに通い始めます。
ある日、源氏は逢引の場に人の住まぬ荒れた邸を選び
そこに夕顔を連れていきました。
ところが深夜に二人のの枕元に,女性の霊が現れて
恨み言を言うという事態がおこり、あまりの恐怖のため
夕顔はそのまま明け方息を引き取ってしまいます。
現代訳がたくさんあるのでわかりやすいですが
夕顔自身が霊となる話ではないのですね。
この絵は夕顔の儚さを表したかったのでしょうか。。。
『寄りてこそそれかとも見めたそかれに ほのぼの見つる花の夕顔』