オオカミになりたい(遺言)

ずっとそばにいるよ

月百姿 源氏夕顔巻

2017-06-22 | 月百姿

月岡芳年 月百姿

『源氏夕顔巻』 

明治十九年届

 

 

夕顔は三位中将の娘で頭中将の側室

常夏(とこなつ、撫子の古名)の女とも呼ばれていて

一女(玉鬘)を産むが、本妻の嫉妬を恐れて市井に紛れ

お互い素性を明かさずに光源氏の愛人となるが

八月十五日夜半、物の怪に遭遇する。

 

国立国会図書館デジタルコレクション 069

 

<源氏物語第四帖 夕顔巻 あらすじ>

源氏17歳の時、病気の乳母を見舞いにいきました。

隣の垣根に咲く花を見つけた源氏がその花取りにやらせると

その家の使いの者が夕顔の花を乗せるための扇を渡してくれます。

その扇には和歌が書かれていました

源氏はその歌に和歌を返しましす。

家主の女の教養に興味を持った源氏は

身分を隠して彼女のもとに通い始めます。

ある日、源氏は逢引の場に人の住まぬ荒れた邸を選び

そこに夕顔を連れていきました。

ところが深夜に二人のの枕元に,女性の霊が現れて

恨み言を言うという事態がおこり、あまりの恐怖のため

夕顔はそのまま明け方息を引き取ってしまいます。

 

現代訳がたくさんあるのでわかりやすいですが

夕顔自身が霊となる話ではないのですね。

この絵は夕顔の儚さを表したかったのでしょうか。。。

 

『寄りてこそそれかとも見めたそかれに ほのぼの見つる花の夕顔』