現地・韓国から見る「反日」の現状~ユニクロはネットで購入
2019/10/07 17:40
ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(10月7日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。産経新聞のソウル支局長・名村隆寛をゲストとして交え、反日による韓国内の日本製品の動きについて解説した。
現地で見た、聞いた~反日、反韓の真実
韓国経済や若者の就職難、安全保障問題など日本で伝えられていることがどこまで本当なのか。産経新聞のソウル支局長・名村隆寛を交えて深めて行く。
飯田)反日、反韓の真実ということですが、街を歩いているとけっこう日本語が聞こえて来て、日本人は韓国旅行をやめるということもなく、増えているという話です。一方で、韓国人の日本に対する感情はどうなのでしょうか?
名村)結論から言うと、本音では日本製品が大好き。日本ブランドのファンも多いと思います。ユニクロなどは苦労しているようですが、ネット通販で戻っているという話を聞きます。
飯田)なるほど。人の目もあるから、店舗へ行くのは憚られるけれど。
世間体を気にする韓国の国民性~日本製はネットで買う
名村)韓国でよくありがちなことなのですが、目に見えることを非常に気にするのです。
飯田)世間体ですね。
名村)はっきりと日本製品だとわかる車などは、まだ大変だと思います。
飯田)街中はもともと現代(ヒュンダイ)など、韓国製の自動車が多く走っていますよね。一見すると日本製と似ているので見分けがつかないのですが、たまにレクサスなども走っています。
名村)うちのマンションの駐車場にも止まっていますね。
飯田)いわゆる「ボイコット・ジャパン」と呼ばれるような運動が、一時期ソウルの真ん中で垂れ幕をつくったりして顰蹙(ひんしゅく)を買っていましたが、いまは裏で買うということが増えているのですね。
「NO JAPAN」~都市部では沈静化
名村)潜在的なニーズはあると思うのです。ソウル市の中区の区長が旗を振ったのですが、日本人観光客が見たら二度と来なくなるぞということで、ソウル市内からは消えたのです。しかし地方に行くと、「NO JAPAN」というものがあります。ただ、誰も通らないシャッター商店街のような本当の田舎、全羅南道や慶尚南道、金浦市などですが。
飯田)ビールもいままでは日本製のものが好まれていましたが、最近は売らなくなったという報道が日本ではあります。実際はどうですか?
名村)売っているのですが、イベント商品からは除外されました。
飯田)安売り商品からの除外ということですね。
名村)そういうことです。500ミリリットル缶4本で1万ウォン、だいたい1000円ですね。日本産、ヨーロッパ産、韓国産というイベントをやっていたのですが、7月以降はその対象から外されました。私は日本のビールが好きなので、少し困ったのです。しかし私のマンションの裏でここ1週間、日本製品を4本1000円で売っていたのが除外されていたのですが、ひっそりと1本2500ウォンという同じ値段で売っていました。ただ、陳列棚で派手にやらず、こっそりと売られています。
政治的な反日運動よりも経済的な側面による需要が勝った
飯田)やはり体面を気にするようなところがありますが、実の部分では製品を買っているのでしょうね。
須田)政治的な意味合いで、輸入量を減らしたり販売を禁止する動きは、マーケットメカニズムの前にそうやって崩れて行くのでしょう。ウォン安ということを受けて、韓国と日本のLCCの航空運賃も安くなっています。往復で5000円というものも出ています。日本から爆買いツアーということで、たくさんの方が韓国へ行っていらっしゃいます。そうすると、韓国としてもそこはビジネスチャンスですから。反日もいいけれど自分たちの懐を考えると、日本人観光客に親切にしなければ自分たちが馬鹿を見る、という経済的な面が作用しているのだと思います。
飯田)上に政策あれば下に対策ありということですね。日韓関係には、文在寅政権のやるようなゴリゴリの反日ではない部分があるのかもしれない、というところが見えて来ました。