
1幕のバルセロナの旅籠の看板娘キトリという役をザハロワは見事に演じていました。元気良く明るくエネルギッシュという役になりきってたとえばカスタネットを片手に踊るステップの見事なこと。
そして何よりザハロワの高くすっと上がる足が見事です。
以前UPしたインタビュー記事にロボットのようだと言われることがありますがとの質問ありましたが技術が正確という意味ではそうでしょうが機械的というのは全くありません。
それにしてもこの1幕は何度見てもバルセロナの広場一杯の群集が華やかであるだけでなく各自が只立っているのでなくさまざまな話をしていたり演技をしていて何度見ても飽きませんね。
キトリの二人の女友達をAnna RebetskayaとOlga Stebletsovaが演じましたがサンチョがコケにされた後の空気を一変させる二人の踊りでした。オレンジと黄色の衣装も印象的。
1幕及び3幕にそれぞれ2回ある見せ場の一つである片手リフトは4回とも見事に決まりました。
カテコ動画 1幕目終了後:
動画1 : ドンキ(何時ものアレクセイ ロパレヴィッチ アラシュのご主人様ですね。ボリショイHPを見直して彼だったのを再認識しました。今までドンキは何度も見たのですが余りに見事なひげと衣装でご主人と同一人物とは気が付きませんでした。他の役は認識していたのですがドンキを何時も演じていたのが彼だったとはうかつでした。うらしまさんからのソリストでもボリショイに欠くことのできない役をやっているとコメントは正にその通りでした。尚このロシア語の自動翻訳で見ると契約ソリストになっていました。以前からそうだったのかも知れませんが奥様がプリンシパルとなったから一歩引いたのでしょうか)とサンチョ(何時ものAlexander Petukhov)、二人の女友達(JuanittaをAnna Rebetsakya PicciliaをOlga Stebletsova)と金持ちのガマーシュ(Denis Savin初演)、闘牛士(Timofey Lavrenyuk)と町の踊り子(AnastasiaYatsenko)
動画2 : ザハロワとウヴァ-ロフ :特に最後にザハロワが右足を後ろにぴっとあげて幕に戻る動作にご注目。いかにも1幕目の元気なキトリの仕草です。
2幕ではザハロワは初め黒に黄色の衣装で当方記憶では初めて見ました。残念ながら2幕カテコの際はドルネシア姫の衣装なのでカテコ動画でご覧頂くことは出来ませんが。
この幕では以前のブログでも話題になりNANAさんからコメント頂きましたがジプシーの踊りのJuliana Malkhasyantsが毎度の見事な踊りで喝采を受けていました。
そして2幕後半のドンキの夢の場面では森の妖精(ドライアド)をシプリナが演じましたがザハロワと負けないもうすぐプリンシパル確実を感じさせる踊り。
この淡い青や緑のパステル調の二人の衣装姿も美しい。1幕のおてんばキトリとは全く違う幻想の世界の重さを感じさせない気品のあるザハロワの踊り。
お引越しは無事お済みになりましたのでしょうか?
お忙しい中、公演レポートやカーテンコールの動画各種のUPありがとうございました。
嬉しく拝見いたしております。
続きのカーテンコール動画やお写真もとても楽しみです。
ご多用を押しての素晴らしい公演レポ、頭の下がる思いです。公演から日が経っているのに、脇役まで詳細に舞台が偲ばれるコメントありがとうございます。
8日ザハロワ、ウヴァーロフ予定の「カルメン」、管理人様は「行かれるかどうか?」とのことなので、ご無理なさらない程度に、もし行かれたら後日でも一言コメントいただければなお有難く思います。また、閲覧者のかたで、ご覧になった方のコメントなどもし戴ければ幸いです。
図々しい事を書いてますが、注目公演、キャストでもありまして。私見では、彼らを含む3キャスト他の「カルメン」はまだ完成されてないんじゃないかと思っています。ザハロワ、ウヴァーロフは彼らの「ドンキ」を成長させてここまでに仕上げてきてるので、「カルメン」もまた、「今」の完成度よりも今後さらに良くなる兆しが見えればと思っています。
ついでにボリショイHP、「カルメンシュイータ」の頁、写真の10番をクリックすると拡大しますが、これがですね~、ザハロワさんとウヴァーロフさんのキスシーンが、ばっちり写っていてビックリ。(この二人はあまりそういう芝居をやらない人たちなのかと思ってた)普段やらない人たちがやるといつもやるダンサーの時よりドッキリしますね~。これがマトヴィエンコ、フィーリンといった人たちなら驚かないんですが。昔は彼女に操を立ててでもいるのか、そういう芝居はやってなかったウヴァーロフが、この頃では「舞台が恋人」になってきてるのかな~?と思って。限りある舞踊家生命を燃焼させるように1回1回の舞台に力を尽くして立っているなと感じています。ザハロワは女優として発展期で、ベストパートナーとの舞台に刺激されながら、今度はどんな顔を見せてくれるのか。すっかり大人っぽくなって、彼女を「かわいい」と思える最後くらいの時期かもしれないので、見られる人が本当に羨ましいです。彼らもフィーリンも、「自然な演技を心がけている」らしいので、1回1回多少芝居は変える人たちなので、プレミアでやった演技をまたやるかどうかはわかりませんが。
では。
無事引越し終了しました。残りUPしました。ついでにこの記事に写真もUPしました。
Nanaさん
最近コメント頂けないので寂しい限りでした。明日は何とかしたいところです。
Piqueさん
31日御覧になっていたのですね。1幕でキトリの見えないところでいちゃついていましたね、
どしえ~!この頃はそういう状況になっていたのですね!(すっかり古い人になっている私。)
>心の中でアッと声を
あげますよね~。
バジルが1幕で浮気するくだり。31日の浮気相手のキトリの友人役は、アンナ・レベツカヤかオリガ・ステブレツォーワか。
管理人様、追加のザハロワのアップ写真、マバユイですね~。私はモスクワ生活のことわからなくて(世界一物価高い)、こういう舞台に行くの、お金も暇もいるし手間かかるのでしょうけど、(帰りの渋滞なんてないのかな?)私たちはここを見るだけで楽な立場で一方的に楽しませて戴いて、ほんとに感謝です。
「変化」はザハロワだけでなく、ウヴァーロフにもあったのですよね~。20代当時はすれてない感じの青年でした。02年のニーナとの「眠り」日本公演でも、キスをする「振りだけ」で実際にはやらないパターン。(ウヴァがニーナの顔すれすれでキスしそうでしない位置で止めるので、ニーナが照れて笑っていて面白かったです。「お芝居」とはいっても、「全部嘘」より「どこかに本当のことがある」方がライブとして面白いのではないかと考えました。)
先代の王子役ヴァシュチェンコなどは、大変な艶福家で、フェミニスト。ダンスールノーブルが天職で、相手のプリマを好きで、実際にマイムで唇にキスとかやってますけど。フィーリンもザハロワさんはお好きなのか、カテコでやってる映像を見ています。もちろん役作りでやる人もいると思うけど(?)
ウヴァーロフは舞台でキスする芝居は近年まで見たことなかったのですが、’05年「ドンキ」東京公演で、2幕の死んだふり芝居シーンで寝てるとき、ザハロワのキトリの首筋にアドリブのようなキスをしてました。ザハロワが一瞬びっくりしたような気が。すぐに返す芝居をしてましたけど。(ザハロワのいい所はウヴァの即興?のような芝居を受けて返せる所。若くて柔軟なんだなと思います。)「白鳥」でも画像ではザハロワに同様のことをしてましたし。
カテコなら前回ニーナ公演で、ウヴァがニーナの頬にはキスしてたけど。
それと、06年1月の東京、「白鳥」公演で、役の解釈見てると、ちょっと、ウヴァーロフの変化を感じてしまうような所もあって。
20代当時、奥さん以外は目もくれないような感じ(?)で、それが芝居にまで反映してるような所があったのが、とりあえずこの頃も少し芝居は柔軟になったのかしら?と思うような所は、いわれてみればちょっとあったけど。
ちなみに私がお話した「カルメン」の方は、もっと本格的なキスシーン。
せっかくの「ドンキ」の日記に「カルメン」話で失礼しました。メリメの原作の「カルメン」にもっとも近いドン・ホセ役に思えるのは、イメージだけだと私的にはかつてのゲジミナス・タランダ。カルメン役は、ナデジダ・グラチョーワなんですけどね。(原作のカルメンは凄いアバズレっぽい)ザハロワ、ウヴァだとかなり頑張らないとと思うし、展開はまれば人の心を動かす演技も十分可能と思ってるので、ここは一つ、思いつくことはやりたい放題やって、黄金コンビの名声に相応しい名演できるまでレパートリーおろされることないようにしてもらいたいものです。
ウヴァも昔、初心なジークフリートを地でやれると言われた人だったけど、ザハロワも「生硬」といわれ続けていて、ザハロワには、その辺の評価も覆す表現をそのうち見せてほしいと思っています。
また観劇された方のレポなどありましたら、楽しみにしております。
死んだ振りの場面は、確かにニーナとは違ってました。どさくさに紛れてキトリの胸に手を当てる(もちろん演技で)コミカルな場面はなくなって、代わりにキトリの首にキスしてたような気がします。
記憶力がなくて情けない。
それなら私の見たアナニアシヴィリ、ウヴァーロフ ザハロワ、ウヴァーロフの「ドンキ」と同じだと思います。たぶん今年6月、7月の日本での公演も、きっと同様でしょうね。
その、お話のあった「ドンキ」2幕酒場でバジルの死んだ振りシーンで、寝ているバジルがキトリの胸を触るお芝居は、西側でよく見られるもので、私は誰がやりだしたのか存じません。友人は昔フランスのパトリック・デュポンのバジルで見たことがあるそうな。コレーラも、今夏来日のABTのコレーラも今度もこの芝居で行くんじゃないかな。
アナニアシヴィリがこの振りを入れているのは、彼女が20代から西欧での客演が多いためかと思っています。
pique様はこのコンビをボリショイ大劇場でご覧になられたのですかね。スゴイです。日本でニーナのドンキというと大変人気があるのですが、意外と全幕ってそんなに何度も踊ってないのです。特にウヴァーロフとのコンビはお客さんに人気があるみたいで、客席に座っていて観客の喜び方がものすごかったのですが、8年前のボリショイ来日公演でただ1日踊られただけなのです。
ニーナというと、ベストパートナーのA.ファジェーチェフと日本のローカル公演で「ロメオとジュリエット」(ラブロフスキー版)のパ・ド・ドゥを踊った時、すごくたくさんキスして演技してました。仲がいいんだなあと思ったことがあったけど、案外慣れ親しみすぎると「初めての本当の恋」の新鮮さはなかったりして、演技と言うのは色々あるんだなと思いました。もっとも東京本公演で全幕踊った時はもっと気合入ったと思います。