Nさんの寄稿の続きです。
1月23日(土)/その他の役のダンサー達について
オデット/オディールはさいとう美帆さん、
それはそれは優しげで、
守ってあげたくなるような可愛らしい姫君であった。
侍女達を守ろうと手を広げる仕草もまた健気で、
さいとうさんならではのオデットだった。
一昨年末のゲスト降板によるシンデレラ主演3回半の
(初日にシンデレラ役のゲストが途中降板して
舞踏会のパ・ド・ドゥからトレウバエフさんと急遽出演し、
その後ゲスト日含めて3回務めたのであった)
経験が活きているようで、
終始堂々とした踊りを見せてくれた。
オディールではこれまでに見せたこともないような
小悪魔な微笑みを浮かべ、
シンデレラやクララといった可憐でお淑やかな役が多かった
彼女の新たな魅力を発見できて嬉しく思った。
王子のトレウバエフさんは端正で、滅多なことでは動じないと感じさせる
知的で余裕たっぷりの王子であった。
1幕での家庭教師や道化との芝居がまた巧く、
ユーモアたっぷりに楽しませてくれた。
さいとうさんとは何度も組んでいるが、
今回もまた、喜びや悲しみ、様々な感情が、
2人の間から紡がれていた。
話はまた一昨年末のシンデレラに戻るが、
急遽舞踏会のパ・ド・ドゥから出演し、
主役の途中変更を伝えられて戸惑う客席を
瞬く間に幸福感で満たしたペアであることに改めて納得した。
次はどんな世界に誘ってくれるのか、
今冬もまたこの作品で2人の舞台にお目にかかれることが楽しみである。
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