ボリショイ劇場 & シドニ-オペラハウス観劇記

元モスクワ、現在シドニ-赴任の元商社マンによるボリショイ劇場やシドニ-オペラハウスなどのバレエ、オペラ観劇記です

指揮者テオドール

2006年12月24日 | Weblog

指揮者の大勝さんに関するブログにりんさんから下記の書き込みを頂いていました。

テオドール (りん) 2006-07-04 00:50:44  

いつ拝見しても写真が素晴らしいですね!ボリショイ劇場では振らないけれど、モスクワ在住の方でしたら、テオドール君の指揮をぜひご覧くださいませ。先入観なしでお聴ききいただきたいので、あまり多くは語りませんが、彼が振りますと、観客はもちろんのこと、オーケストラや歌手も、彼の「幸せの魔法」にかかります。 6月28日、チャイコフスキーホールで、ドン・ジョバンニのコンサートバージョンを演ってくれました。労働で疲労困憊し、音楽どころではない気分だったのですが、帰宅時には心も体も軽く、幸せになっておりました。 Vedernikovもいい味だしてますが、若さ弾けるTeodor Kurentzis、ご注目ください。

お勧めいただいたテオドール氏ですが漸く11月20日にその指揮に触れることが出来ました。2003年にプーチンの命により作られたロシア国立フィルハーモニーオーケストラの公演でした。この演奏の舞台も一度行ってみたいと思いつつ行けずにいた通称音楽ドームと呼ばれる2003年建設の比較的新しい音楽堂(正式にはMoscow International Performance Arts Centre)でその中のもっとも大きい1753席ある立派なSvetlanovホールでの公演でした。このホールは写真でも一部お判り頂けるかと思いますがロシア最大のバイプオルガン(幅19m、高さ13m)がある立派なホールです。

何せ初めてのホールですしOfficeよりは一寸遠い上に途中の交差点で事故があって30分ほど全く車が動かないという事態に巻き込まれ正に指揮者が指揮棒を振り下ろそうという瞬間に駆け込みでした。

曲目は

Schubert - «Rosamunde»
R.Strauss - «Don Quixote»
R.Strauss - «Alpine Symphony»

ソリスト::
Iuri Loevsky, cello
Svetlana Stepchenko, viola

りんさんのお勧め通り情熱的な指揮で本当に楽しそうに指揮していましたしオケを自在に操っていました。全身で大きな振りですね。下記略歴にある通り昨年の投票でロシア全体で第三位の人気だったということもうなづけます。

カテコ動画

テオドールの略歴 (交響楽団のHPより)
1972年アテネ生まれ。4歳でピアノ、7歳からバイオリンを学ぶ。12歳でアテネのギリシアConservatoryで、音楽の理論とバイオリンを学んだ。1987年に音楽理論部から1989年のストリング部から卒業しました。
1988から1989年に、彼はギリシアのConservatoryでD.Arivas教授に歌を学び.Paschalis教授と声の研究を続け。1987年にB.Schreck教授と指揮の勉強を始めた。
指揮者とソリストとして成功した公演の後、オペラとシンフォニー音楽のいろいろなセミナーに参加し著名な音楽家と働きました。
1990年以降、彼はアテネのMusica Aeternaアンサンブルの首席指揮者。1991年以降、彼はギリシャでの夏の国際的なフェスティバルの首席指揮者。
1994年から1999まで、彼はSt.Petersburg州ConservatoryでMussin教授(テミルカーノフ、ゲルギエフとビシュコフの元先生)と指揮を学んだ。 
1994から1996年にいろいろなオーケストラとヨーロッパツアーを行い批評家と観衆からの常に良い評価を受けました。1996年、StrawinskyとG.Mahlerにの作品の指揮はサンクトピーターズバーグで大きな称賛を獲得。指揮者として、又ソリストとしてサンクトピーターズバーグPhilharmony、Mariinsky Orchestra、ソフィアFestival Orchestra、モスクワ Radio Orchetsra、ロシア国立Orchestra、Great Russian Symphony Orchestra, モスクワVirtuosi Chamber Orchestraのコンサートに参加しました。
最高のロシアの演奏家をそろえたPratum Integrum Orchestraと共に、彼はロシア最初のシンフォニー、即ちBerezovsky(1745〜1777)によるSymphony in C、を演奏しました。彼は、特に古い音楽に特別の興味を持っています。彼は又声とオペラスタイルの専門家としても知られています。 彼はルードヴィッヒスブルクFestival(ドイツ)でコンサート、 Shetinskyの新しいオペラA Blind SwallowをLockumで2002に指揮しました。 ヘリコン-オペラ(モスクワ)でのヴェルディのフォルスタッフの指揮は広く賞賛を勝ち取りました。 1999にはSt.Petersburg Philharmony Russia OrchestraでAssistant指揮者となった (首席指揮者– Y.テミルカーノフ)。
現在彼はノボシビルスクオペラBallet劇場の首席指揮者でロシア国立交響楽団の指揮者(首席指揮者 V.スピワコフ)です。 
昨年、彼はロシアの音楽の才能がある批評家による年で最高の指揮者に任命されて、世論調査でゲルギエフとフェドセーエフに続く第3の地位を占めました。

 

 



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6 コメント

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復活 (Nana)
2006-12-25 00:50:31
りんさん、でしたか。この方のコメント、気になってました。文面から察するに感性の鋭い方、傾聴に値する言葉に思えたのですが。ブログの更新早く、走り続けていて幾つかの興味深い他の記事とともに、遠くなってました。年の最後にこのように解説付きで鑑賞記とともに復活させてくる所、流石で。見る目ある方なら世俗的評価より自分の耳、でもこのジャンルでそれは持ち合わせない私には「ゲルギエフ、フェドセーエフに次ぐ第3位」に、凄いと思ってしまうのでした。りんさんにも、他の方にもバレエ以外も色々、ご教唆、コメントいただけると良いですね。
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ども (管理人)
2006-12-25 05:37:50
Nanaさん
さっそくのコメントいつもありがとうございます。
今年も残り少なくなりました。UP出来ていないものを出来る限りUPしようと思います。
ところでNanaさんは1月4日のレニングラードバレエの海賊は行かれませんか?来年最初のバレエは日本でのこの演目の予定です。
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えっ、日本?! (Nana)
2006-12-28 01:49:52
そうでしたか。1月4日は日本にいらっしゃるのですね!

私事で恐縮ですが、当方ここのところ仕事に振り回されていて、その日の海賊は行くかどうかその日になってみないとわからないような状況です。(とりあえずお返事まで)管理人様はやはり1階の良席でいらっしゃいますか?

レニングラード国立は、私自身はあまりくわしくないのですが、格は高くない割りに肩のこらない雰囲気の中、日によってはかもしれないけど、今の東京では比較的良い感じのクラシックバレエ全幕を提供してそうです。特にコールドが水準をあげてるようです。指揮のアニハーノフは昔のボリショイ指揮者のような音楽界で地位が高いという人ではないですが、ようは実力!
アカデミックとかではないけど、場数ふんでますから、日本で振るバレエ指揮者としては、そしていわゆる「座付きオケ」になるのかな、コールドとの一体感があって、なまじなとこよりずっとましかもです。主役がルジマートフが多いので、好みもあるでしょうが。女の子は可愛い人が多いような。(ザハロワほど美人じゃなくても)ルジの相手はシェスタコワなんか「対話がある」といわれてます。
あ、オケの話はまた今度。管理人様より私はかなり酷いオケを聞いて「それよりはずっとまし」と思ってる状況なので。5月ボリショイのオケ、今年聞いた中ではましでした。(くっすん)

日本は今は暖冬みたいで。1月はどうかしら。こちらのブログを拝見してるので残業帰りの夜道でも日本は暖かく(モスクワに比べれば)ありがたいなと思ってます。年内にご帰国でしょうか。
あ、そうだ。アラシュの「ライモンダ」未練あります。とてもいい身体(良い踊りできそうな身体)に写ってるように見えたので。でも、日本のファンはスター扱いされてる人しか見向かないかな。残念だけどこの傾向はますます強まりそうです。では、ご自愛ください。
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一時帰国 (管理人)
2006-12-28 06:46:55
やはりお正月は日本ですよね。
1月4日お会いできれば良いのですが。ボリショイと違って最近取ったので1階ですが可也後ろです。
レニングラード国立はご存知の様にここロシアには2軍を残してあろうことか1軍はシーズンのほとんどを日本中を回ると言う変ったバレエ団ですよね。プリマは日本人好みの金髪の美人と言うのが条件で選んでいるというのをボリショイ通の方から伺っております。従いバレエそのものを水準をボリショイと比較しては可哀想ですがルジマートフが年の初めで気合い入れて踊ってくれることを期待しています。アラシュのレイモンダUPしますね。お待ち下さい。
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4日 (Nana)
2006-12-31 01:37:30
1月4日の件、お誘いありがとうございます。お返事が大幅に遅れて大変申し訳ありません。(帰省ラッシュ時期になってしまいました。もう飛行機の中にいらっしゃるかも)やはり今の自分にはお約束は無理めなので、残念ですが今回は見送らせてください。ルジ、ペレン(ザハロワ降板時の代役歴あり)の日、楽しまれますように。

レニ国、(マールイ)ロシア情報感謝です。
ロシア側から見れば、そのボリショイ通の方の仰るとおりです。(ボリショイ通にあのバレエ団のプリマの舞踊基礎はきつい)日本でしか観られない「1軍」の味お楽しみに!
なおレニ国の白眉は主役よりコールドかと。脚を高々上げはしませんが、幻想性、優美さは○。「海賊」はバレエブランではないので、それが発揮されないことが心配。
指揮アニハーノフにも昨年、前より巧くなってて感心。
新国立の1月「白鳥」の史上最低の演奏(主役はザハロワ、ウヴァーロフ)、や11月「白鳥」新制作なのにイマ3だった最終場のコールドのがっかり感を持つ私には、レニ国の「主役だけでなくコールド、演奏、美術、演出、全体の統一感で魅せる」あり方は捨てがたいものがありました。(別にファンじゃないですが。)
以上大風呂敷ですが40代ルジにもコールドにも「初日」立ち上げはどうかと思うので、まったり「お正月バレエ」の雰囲気を楽しんできて下さいませ。(ま、海賊は「荒唐無稽な話」といえばそれまでだし。今年ボリショイでも復元だそうで。)着物の人とか居そう。
ところで日本人男性は「金髪美人が好き」なんでしょうか????

では、よいお年を!
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残念 (管理人)
2007-01-01 02:44:08
Nanaさん
明けましておめでとうございます。
今年もコメント宜しくお願いします。
1月4日はお会い出来ず残念ですがお年玉と言っては何ですがご要望のアラシュのライモンダをUPしました。
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