オセロゲームは、ある特定の事実を知る者と知らない者では、全く違う世界観で行われるゲームであることが有名です。
単純に、一番外側から1つ内側の枠には、絶対に自分の駒を置かないようにすればいいのです。裏を返せば相手の駒をいかにその一つに内側の枠に最初に置かせるかが勝負になります。
最初に置いてしまった場合、その後いかなる手を打とうとも挽回は不可能といっていいと云われています。
あるとしたら、相手方が事実を知らないか、故意又は重大な過失をもって対応したときです。
要するに最初にそこに駒を置いてしまったら、回帰不能点を越えたことを認識すべきと云うことです。
こう考えるとオセロゲームは、実にくだらないゲームと感じられるかと思いますが、何故か未だにヒット商品の一つに数えられます。
理由としては、知る者と知らざる者の世界観の違いを、実体験を以て知ることのできる数少なく、且つ、手軽なツールだからであると考えます。
また、知る者と知らざる者の世界観の違いを、相手方に説明するための格好のツールだからであると感じます。
若干、人を食って掛かるような世界観ですが、世の中にこのような世界観の違いはありませんでしょうか?
自分は真正面から一生懸命に相手にぶつかっているのに、相手方は全く別の角度から物を考えて対応していて、噛み合わないなんてことはよくあることです。
玄人と素人の違いなんかも、世界観の違いという観点から、説明することは可能と思います。
回帰不能点の前後での対応の違いについても、具体的に考える練習になりそうです。
回帰不能点の前迄は、人知を尽くして勝負する段階であると云えます、同時に回帰不能点は人間の努力すべき限界点とも云えると感じます。
回帰不能点を越えた場合は、被害を拡大させないためにも、早々に撤退したり次の行動に移ることが賢明と云えます。
このようにオセロゲームは、勝負の世界感を単純化させた簡単かつ奥が深いゲームです。