やはり記事にしないとなにか気持ち悪いので、書くことにします。
新卒社員の早期退職とその後の転職を繰り返すことに対する問題は、私が新卒社員だった約25年前から顕著に現れました。
2000年前後の頃は、就職氷河期のピークで一番大卒新卒者の就職が困難な時期でした。
私もそんななか滑り込み就職をしましたが、その会社は営業会社で入社後2週間で退職しました。
当時の私は、ある資格試験に合格して将来的に独立を果たしたいという夢があり、その事で頭が一杯でだったのを思い出します。
入社面接で、「資格試験の勉強をすることは大いに結構で、会社側も歓迎するという旨と、その会社はうちの業界で勤務した経験は今後の人生にプラスに働く。」と云った説明を聞き、安易に就職してしまった感があります。
大学年生の頃にアルバイトをしていた会社の先輩社員の方から、「今の時期は、10年前と違い日本自体が迷走しているから今の仕事をしながら資格を取得した方が近道だ!」という助言を無視したことが最初の失敗だったと思います。
結局、最初の会社を短期離職した私は、その後資格勉強との折り合いを上手につけることができず、試験合格までアルバイトなどで生計を立てることとしました。
大学卒業後1年経過後、資格試験に合格し希望の業界に多数の履歴書を送ったり、直接訪問して面接をお願いしましたが、よい縁にめぐりあうことができませんでした。
そんな中1社から突然電話があり、不動産の特殊な業務の仕事で人が足りないから、手伝って欲しい旨の話をいただきました。
早速、応募し話を聞くと、正直難し過ぎてよく理解できませんでしたが、「これを乗り越えれ、ものすごい人材になれる!」という直感から入社を承諾しました。
入社後、最初の半年は自分が何をやっているのか分からず、毎日怒られっぱなしでした。
しかし、その後徐々に仕事の概略が分かりだし、1年後内勤業務や書類作成については自分一人でこなすことが出来るようになりました。
今でもこの頃身につけたワード、エクセルでの文書作成能力と電話対応スキルによって、その後他社への就職でも平均以上の評価を受け続けました。
また、営業スキルについてもコミュニケーション障害の私でしたが、話のストーリーを予め用意、設定する具体的な「骨子作成」の方法を知り、無難にこなすスキルを身に付けました。
この会社に居た数年間は、非常にハードでしたが、人生に必要最低限のビジネススキルの下地を全て身につけることが出来る貴重な期間だったと思います。
その後、複数の仕事をして、丁度30歳の頃に自分で独立して仕事を始めました。
最初の数年間は、仕事が順調でしたが2008年のリーマンショックで一時期仕事が激減し、その後それをカーバーできず2009年に廃業に至りました。
正直、その後の34歳から44歳までの10年間は、リフォーム営業や新聞販売店勤務、工場勤務など複数の仕事を行いましたが本当に記憶がありません。
本当に自信を失っている時期で、思い出したくないというのが本音かもしれません。
この10年間で、若干記憶があるのが軽貨物の運送業で、この仕事が後のバス運転士への足掛かりになりました。
生活が厳しいカツカツの時期が続くなか、軽貨物の仕事をミスなく(会社のルールを順守して)行うことで、信用ができたことから定期便をもらうことができました。
それにより、報酬と時間、心の余裕ができて人生を見直すチャンスを得ました。
そこで、廃業した事業を名義だけ復活させましたが、軽貨物の仕事が順調だったことから、ほとんど自分の事業については行っていませんでした。
そんな中アル事件が発生し、自分の事業を本格的にたたむことにしました。
その後のことを考えたとき、過去に東京から名古屋まで高速バスを多用していた経験を思い出し、迷わずにバス運転士になろうと思いました。
事件から1ヶ月もたたず、私は大型二種免許を取得するため合宿に行きました。
免許取得後3ヶ月間、軽貨物の仕事をしながらバス会社への就職活動を行いました。
当時、今の会社から採用はいただきましたが、運転スキルがあまりにも自信を持てるレベルでなかったため、田舎のバス会社に就職をすることにしました。
その後は、自己紹介で書いた通りです。
私がこの様に20年間転職を繰り返すことになった原因は、世間知らずと「資格試験に合格して将来独立する!」という野心が強すぎたことにあると思います。
それと、根っからの「お坊っちゃま気質」なところが原因の一つとも考えています。
大学生の頃から就職課の指導のもと、きちんとした就職活動をしていればこの様なことにはならなかったと思います。
私の頃は就職氷河期といわれますが、大企業は就職が難しかったかと思いますが、地方の中堅企業ならば就職活動次第では可能だったと思います。
確かに私も、叔母から地方の協同組合の仕事を勧められた記憶があります。
当時のマスコミの煽りや、世間の風潮に流された自分の未熟さが招いた自業自得と云えばそうかもしれません。
当時は、大企業の社長までが「若者は会社に依存する生き方は考え直し、将来独立する気概を持て!」とテレビや雑誌で言っていた時代でした。
しかしその反面で、身近な年長者は逆のアドバイスを私にしていました。
身近な年長者の云うことに耳を傾けず、遠いマスコミの煽りに「独断専行」で乗っかった結果が、これかもしれません。
今の若い人に云いたいことは、もっと年長者と話をしてもらいたいと思います。
たとえ未熟と思われようとも、自分の率直な気持ちをぶつけて、アドバイスを乞うくらいでもよいと思います。
そして、年長者は若者に真摯に向き合って欲しいです。
世代間の溝云々とマスコミは云いますが、そんなマスコミの煽りに惑わされず、お互い人間なのだから酒を飲めば分かり会えると思います。
若者の早期退職問題は、「世代間のコミュニケーション不足」と私は考えています。
確かに、我々の世代の若者は人数も多く、一代勢力で威圧的な側面もあり、アドバイスをしづらかったか思います。
しかし、今の若者はマイノリティーです。年長者は、そこを踏まえて大切にかつ真摯にアドバイスをして欲しいと思います。