旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

宝の山

2006年09月01日 15時40分31秒 | Weblog
今日はヒジョーにハピーな電話があった。そこで、古本屋さんに赴いて例の日本古典文学全集「今昔物語 全4巻」を買った。同じグループの別の店なのであるが、価格は同じ500円。汚れや落丁・線引きはなかった。汚れがあればやはり値を下げるそうだ。汚れならある程度我慢できるが、落丁・線引きは我慢できない。現在この全集は、新本で1冊5000円はする。

午前中に難しい本を買って帰ったお客さんが、「この店は、宝の山だ。」と言ったとか。「同感だ。探す楽しみがある。」と伝えると、ふたりの店員さんは顔を見合わせて笑っていた。どのような商品であれ、売った商品を顧客から賞賛されると、人間うれしいものだ。

この古本屋さんでは本の大きさで価格を決めるのだそうだ。だから同じ小学館の「完訳 日本の古典」は300円で売っている。合理的といえば合理的であるが、思わず「本の価値というものを少しは解かって欲しい。」と言いたくなる。こちらはその昔、ラーメン代をけずって古本屋で安い本を探した身なのだ。

今年は本を買いすぎたように思う。実際読めていない。目次を眺めて興味をそそられる箇所の拾い読みが続く。それでいいのだ。わたしは教養を得るために漫然と本を読んでいるのではない。読みたい本を、読みたい時に読む。そのために、せっせと本を積み上げている。しばらくは、積読が続きそうだ。

昭和

2006年09月01日 08時46分01秒 | Weblog
興味深く読ませていただきました。タイムリーというべきか、昨日は友人ふたりと食事をしながら、ドイツ軍捕虜に対する収容所内での処遇的報復によって100万人以上が命を落としたとか、帰国の安全を保障したにもかかわらず、ドイツ人の追放者(元植民者)の死亡者数が200万人以上にのぼると推定されているとか、そういう話をしました。

にもかかわらず、ドイツ人はアメリカを首魁にした旧連合国をそれほど憎んでいない。不思議なことです。戦前に戻るのがいいのか、現在がいいのかと問われれば、躊躇なく現在がいいと答えます。アメリカに毒されてしまったというとそれまでかも知れませんが、わたしは個人主義と自由の恵沢はアメリカによって齎されたと考えています。

おそらく、ビジネスマンの捉え方は万国共通なんでしょうね。ストレスにならないうちに嫌なことは早く忘れてしまおうという知恵なのでしょう。わたしの職場にも戦争についてまじめに語ろうとするひとはいません。いるわけがありませんよね。わたしの勤務先は、原爆の爆心地から300メートルほどの場所にあります。原爆ドームのすぐ近くです。