むかわの阿呆演劇日誌

演劇についての劇日誌やつれづれの演劇、映画の感想や日々のつぶやき。写真もあげます。

白石加代子「百物語」第二十六夜

2009年06月22日 01時29分46秒 | Weblog
観劇日:2009年6月15日月曜日午後7時開演 京都府立文化芸術会館

平日の月曜日。夜から京都府立文化芸術会館へ観劇。会館は平日であるがりっすいの余地なく、立ち見も出て満席。観客、年齢層も高い。


白石加代子「百物語」第二十六夜である。


知るひとぞ、知る。日本の演劇シーンをかえた女優で怪優である。

その女優のひとり語り芝居。

朗読であるが、からだのすべてから、声となっていくものであった。

すごいと感じさせないすごさ。

普通、舞台に立つと、立っているだけで、その存在の寂しげがひとりであるゆえに感じさせてしまうのであるが、まったく感じさせない。とてもにぎやかなのだ。

話しは小泉八雲「耳なし芳一」と芥川龍之介「杜子春」。

「耳なし芳一」は語りの中心となる平家物語の壇之浦の段を語り入っていく。
「杜子春」は主人公より脇の仙人がとても人間くさい。人間くさいことがやけ
 に怪しさを感じさせる。これは仙人という妄想おっさんの詐欺話ではないか。
 そう思わせるほど、奥行きを感じさせる。

ともに不思議で悲しさが伴う作品であるが、そういうテーマ性には重きなく、テンポ軽く、がんがんと進み、落としもさりげない。 テレビにあるドラマのベタはいっさいないし、かといって歌舞伎のようなケレンでもない。

でも、すいすいと語りが進み、ふとおわる。
いまも残っているし、考える。

いや、すごいひとはみるもんです。うわさはうそばかり。

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芝居の本番の朝。

2009年06月07日 08時08分23秒 | Weblog
 私は役者ではなく、今回は作家・演出でもなく、照明として、芝居中。

豊島由香朗読劇「かえるくん、東京を救う」。久しぶりの京都公演である。京都、大阪、名古屋、広島、そして、京都。私は大阪から、かかわることになったのであるが、集団そのものが少しずつ動きながら、芝居ももちろん変わってくる。

 もちろん、それが芝居であるから、当たり前であるはずなのに、なにか不思議だ。空間、時間、そして、お客さんの入り。。。いろいろなもので磁場が変わる。
もちろん、やる側も本質は揺れながら、なにかがつくられてくるのだが、それは
必ずしも研ぎ澄まされたものであるとは限らない。

 そう書いて、昨日で今日で終り。
 小劇場はあっという間にすぎていく。
 それがいい。その感覚にたち、なにをして、なにができ、なにをしたいのか。
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