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ナジャハウス スタッフブログ

フラメンコ衣装制作・レンタルの「ナジャハウス」のスタッフブログです。

小島章司さん公演「レクイエム」

2011年11月28日 | 立川
立川です。
小島章司さんの公演衣装なんとか間に合いました。
今回は12月2~4にある再演公演「ラ・セレスティーナ」とは別に
東日本大震災の復興を願ってのチャリティー・ガラ公演が30日に
番外編として上演されます。

急遽決まったことではありますが、その内容はすばらしい!

スペインで大変な人気振付家のハビエルラトーレ氏は、本当に自分の作品を
愛しているのですね

何度も何度も細かいところを修正して自分のイメージを完璧なものに
近づけていくその姿に感動します。自分も一緒になって踊り
汗だくになり顔はゆでダコのように真っ赤にしながら、叱咤激励の連続です。

チクエロを始め8人のバックミュージシャンも揃い、大きなスタジオを
10日間も貸切で、毎日猛練習です。(贅沢ですねえ)

レクイエムの演目はバラエティ豊かで、最初の演目は女性ダンサーの
エスメラルダと舞踊団によるとても深淵で踊っているダンサー自身も
観客もぐんぐんその世界に引きずり込まれ、不思議な感覚に
陥ってしまう作品です。
私もこの作品は何回見ても大大大好きで、練習を見てるだけでとても
幸せを感じます。ハビエルは本当に天才的な振付家です。

見逃してはいけない2作目はハビエルのソロ。なんと踊り手を引退してから
表舞台では踊っていなかったのですが、最近は時々舞台でも踊っているようですね。
そんなハビエルのマルティネーテ。大きくなったお腹もなんのその。
風格たっぷりで私の眼は彼の動きの一つ一つに釘付けでした。

ちょっと笑えるのが彼はメガネをかけているのですが、ピルエットで
何回転もするときは、必ずメガネをはずし、回り終わるとまたさっと
何気なくかけて、それがとても自然にできているのに感心します。
きっと何度もメガネを飛ばして壊したことでしょう。

そして最後に小島先生のソロ。
最近の先生の踊りは何というか、もはやテクニックとか表面的なものは
全て排除して、先生のコアな部分だけを表現しているようです。
私はそれを小島ワールドと呼んでとてもリスペクトしています。

毎回同じような振りで新しさは何もないのに、そして若さもなく
高度な技は一切使わず、ただ、淡々とリズムを刻む踊り。
じっと見てると催眠状態になっていく感覚とでもいいますか、
先生は本番はきっと無の境地で踊るのでしょう。
肉体はどんどん衰えながらも内側がどんどん進化していく先生に
すごいパワーを感じます。

このような踊り手は他にいません。スペイン人たちにもとても
不思議な存在でしょうね。

そんな訳で、この番外編は、予想以上にとてもおもしろい作品に仕上がっていました。
まだまだ本番まで、ぎりぎりまで詰めていくので、私は本当に本番が楽しみです。

そんな不思議なハビエルと小島先生の世界をぜひ見てみてください。
そして、そのパワーをいただいちゃいましょう!
  ハビエル、ウーゴ、パブロ