切り裂かれ二つに割れし冬の空

2013年12月16日 | 俳句
12/5
北の風二メートルものともせずに


もうすでに板場に立ちて冬の朝


12/6
右手先冷たく脇に挟み居り


楪や多くを求めざればなり


12/9
夕暮れに紅葉いまだ映えてをる


百円の黒手袋のはめ心地


冬の空一直線に切り裂かる



切り裂かれ二つに割れし冬の空


コートには裏地のほしき候となる


12/10
風吹きて枝揺れ枯葉しがみつく


冬の雷列島走り北に去る


雨戸打つ音に重なる冬の雷


12/11
刻々と色移りゆく冬の朝


順調に列車入るや冬の駅


勤めあげさらに四年の冬となる


登校の子ら集まりて冬の鵙(もず)


12/12
楪や淡き茜に鼠の雲


パレットに絵具溶かして冬の雲


隣席のコートするっと降りにける


昼日中焼肉囲む葱を添え


12/13
コップ升なみなみ注ぎ年忘れ


冬とても燗酒よりも冷酒かな


どてさんま野菜炒めにおでんかな


12/16
チンをして湯たんぽ抱え上がりけり


湯たんぽをチンした跡や皿ひとつ


マフラーの巻き方習い覚えたり

6 コメント

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便利ですね (yykic)
2013-12-17 15:38:33
湯たんぽもチンするんですね。便利になったものです。

湯たんぽをチンした跡や皿一つ

いいですね、好きですね。ひんやりとした台所に残った皿が一枚。冬の夜中のさみしさが・・・なんとも
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冬の空 (Naobay)
2013-12-17 19:46:00
いいですね、冬の空はきりっとして雲も色々な表情を見せてくれます。昼間にも出来るだけ空をみるようにしているこの頃…ずっと見ていても全然飽きません。
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実は・・・ (gouza)
2013-12-18 21:03:19
湯たんぽを使うのは私ではなく娘なのです。
毎夜チンして、皿はそのままほっぽらかして二階に上がられます。
でも、とても良い鑑賞をしていただいて嬉しいです。
冬の夜中のさみしさ・・・ですね。・・・ため息。
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冬の空 (gouza)
2013-12-18 21:08:48
ホントに空は色んな表情を見せてくれます。
朝6時からの散歩では、南東からちょっとだけ白み始めた空。
6時半に帰り着くころには、ほぼ夜が明けた空。
その間の移り変わりも、なかなか表現はできませんが、味わいがあります・・・。

昼の空もいいですね。
14階からの空はまた格別で大好きです。
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湯たんぽ (iso)
2013-12-27 09:43:44
コタツ、湯たんぽ、懐炉、焚き火、焼き芋なぜかほっこりします。
冬は寒いが気持ちの温まる季節ですね。また、その暖かさの微妙な違いも感覚・感性で回顧的なものでなく、
身体で記憶している気がします。
健さんもよき趣味にまい進して下さい。
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身体で記憶! (gouza)
2013-12-27 22:00:10
暖かいものを並べましたね。
寒いからこそ有難いアイテムですね。

いま確認しましたが、五つ全部が季語になっています。
それぞれに身体で(五感で)記憶している思いを、
思い出しつつ、五七五の句にしてみよう!

来年もよろしく。
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